MotoGP第7戦イギリスGPが今週末、イギリス、首都ロンドンの北西約125kmに位置するシルバーストーン・サーキットで開催される。全長距離5.90km、最大ストレート770m、右コーナー10、左コーナー8。
MotoGPクラスは、現在171ポイントを獲得し、マルク・マルケス(ドゥカティ)が再びポイントリーダーとなった。彼がここで最後に勝ったのは2014年。22ポイント差で兄を追うアレックス・マルケス(ドゥカティ)にとっては、2023年初めてスプリントで優勝した場所。ポイントランク3番手のフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は2022年の決勝で優勝以後、昨年、一昨年と続けて表彰台を獲得している。
ホンダはヨハン・ザルコ(ホンダ)がフランスGPで感動的な優勝を飾っている。また、ルカ・マリーニ(ホンダ)は今年唯一、全戦ポイントを獲得している。今大会はアレイシ・エスパロガロ(ホンダ)がワイルドカード参戦する。エスパロガロはここシルバーストーンで2023年に優勝している。ル・マンで負傷したジョアン・ミル(ホンダ)、腕上がりの術後のソムキャット・チャントラ(ホンダ)はメディカルチェックの結果次第での参戦となる。ワイルドカード参戦ながら、フランスGP決勝では6位を獲得した中上貴晶(ホンダ)にも再び出場の機会が巡ってくる可能性がある。今大会もホンダ勢には注目したい。
前回大会では、2戦連続となるポールポジションを獲得したファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)。決勝は転倒リタイアで終わったものの、ミサノでのテスト後、戦闘力を増しており、2019年にはここで優勝しているアレックス・リンス(ヤマハ)と共に活躍が期待される。ここでは共にトップ4を獲得したことがあるジャック・ミラー(ヤマハ)とミゲール・オリベイラ(ヤマハ)、ミラーは2022年に表彰台も獲得している。
ル・マンでは、MotoGP昇格6戦目にしてスプリント決勝ダブル3位を獲得したフェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)。前戦は苦戦を強いられたフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)は2019年の5位がシルバーストーンの最上結果。ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)も昨年イギリスGPで5位を獲得している。
腕上がりの手術を終え、前戦決勝は激しい3位争いを繰り広げたペドロ・アコスタ(KTM)。チームメイトのブラッド・ビンダー(KTM)は2023年イギリスGPで表彰台を獲得している。2016年のシルバーストーンでMotoGP初優勝を飾ったマーベリック・ビニャーレス(KTM)、昨年ここで優勝しているエネア・バスティアニーニ(KTM)。
昨年王者のホルヘ・マルティン(アプリリア)は今大会も欠場するためロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)が引き続き代役出場する。マルコ・ベゼッキ(アプリリア)は2023年にここでポールポジションを獲得している。ル・マンでは共にトップ10内フィニッシュを果たしたラウル・フェルナンデス(アプリリア)と小椋藍(アプリリア)。小椋は昨年のシルバーストーン、Moto2クラスでポールポジションを取っている。
Moto2クラスでは、現在111ポイントを獲得し、ポイントリーダーのマニュエル・ゴンザレス(カレックス)。今年3度目の表彰台をル・マンで獲得したアロン・カネト(カレックス)。昨年、地元での優勝を果たしているジェイク・ディクソン(ボスコスクーロ)。佐々木歩夢(カレックス)と國井勇輝(カレックス)には今年初のポイント獲得となるか。
Moto3クラスでは、前戦6位を獲得した古里太陽(ホンダ)、ル・マンでは不運なリタイアに終わった山中琉聖(KTM)、二人の日本人ライダーに期待がかかる。
ル・マンに続き、不安定な天候も予想されるMotoGP第7戦イギリスGP走行は、今週、金曜日、日本時間午後6時(現地時間午前10時)にMoto3クラスのフリー走行1で始まる。