全日本ロードレース第2戦SUGOのST600決勝レース2は藤田哲弥(TN45RacingTeam)が優勝した。
ウエットパッチが残る中でのスタート。ホールショットを決めたのはポールシッターの長尾健吾(TEAMKENKEN YTch)。南本宗一郎(AKENO SPEED・YAMAHA)、伊達悠太(AKENO SPEED・MAVERICK)、小山知良(JAPAN POST Honda RACING TP)、松岡玲(ITO RACING BORG CUSTOM)、藤田、田中啓介(NitroRyotaRacing 16)が縦に長い列を作る。
長尾、南本、伊達の3台が集団から抜け出す。6周目には伊達が2番手浮上。その間に追い上げた藤田が加わり、トップ集団は4台に。
10周目。南本が伊達から2番手ポジションを奪回。長尾、南本、伊達、藤田の順に替わったが、接近戦は変わらず。登り勾配のメインストレートで南本がトップ浮上。
しかし11周目、後方で転倒車がコース上に残り、赤旗が提示される。
10周でリスタート。
長尾が2回目のホールショット。南本と伊達がサイドbyサイドの2位争い、その背後に藤田と、赤旗前と変わらないトップ集団が形成される。
2周目に伊達が首位浮上。3周目の1コーナーで長尾がトップ奪還。しかし黄旗が振られていた。長尾はいったん一つさがってから再び首位に立つ。しかしシケインでまたしても伊達が首位奪取。そこに藤田も加わり、3台が横一線に並ぶ。さらに追い上げてきた代役参戦の荻原羚大(SDG Team HARC-PRO. Honda)が加わり、4台がそこここで順位を入れ替える激しいバトルを展開。藤田、伊達、南本と次々にトップが入れ替わる。
7周目。またしても転倒車が出て、2回目の赤旗が提示された。5周完了時点での順位でレース終了。藤田の全日本初優勝で決着した。
なお、国内競技規則(走行が3周以上2/3周を完了しないうちにレースを打ち切った場合)によって、2/3ポイントが付与されることになった。
ST600決勝レース2トップ3会見
●優勝/藤田哲弥(TN45RacingTeam)
「予選順位が悪かったので、1周目が勝負になると思いました。その1周目でうまく前に出られたことが、今回の勝因だと思います。終わり方はよくなかったけれど、しっかりトップ集団で勝負できたことを示せたのがよかったです」
●2位/南本宗一郎(AKENO SPEED・YAMAHA)
「藤田選手と伊達選手がバチバチやってくれたから、後ろから見ていました。僕はストレートスピードにアドバンテージがありました。ブレーキで奥まで突っ込めばトップに立てることが分かっていました。赤旗で終わってしまいましたが、これもレースだから仕方ないです。久々のST600で上位を走れ、とにかく楽しかったです。いい意味でこのクラスをかき回す存在になれたらいいなと思います」
●3位/伊達悠太(AKENO SPEED・MAVERICK)
「昨日の反省点を生かして、どうやったら勝てるかを考えました。ストレートをトップで立ち上がっても2コーナーまでに抜かれてしまうので、ひたすら前に出てかき乱し、ストレートに出るまでに差をつければ抜かれなくて済むかなということくらいしか思いつきませんでした。それでも負けてしまいました。反省を生かして次戦は勝てるように頑張ります」