MotoGP第7戦イギリスGP MotoGPクラス3日目、ウオームアップ走行と決勝が日曜日、イギリス、シルバーストーン・サーキットで開催された。

日本時間午後5時40分(現地時間午前9時40分)から10分間行なわれたウオームアップ走行は、気温14度、路面温度21度、湿度76%、部分的に雲が残り、雨上がりで濡れているウエットコンディション。ラウル・フェルナンデス(アプリリア)が2分12秒973でトップ。2番手ヨハン・ザルコ(ホンダ)、3番手フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)。

日本時間午後9時(現地時間午後1時)から20周で争われる決勝は、クラシックソプラノ歌手のエミリー・ヤローによるイギリス国歌斉唱が行なわれ、延べ9万9328人の観客に見守られて始まった。

スタート直後1コーナーで2番グリッドスタートのアレックス・マルケス(ドゥカティ)が転倒。4番グリッドスタートのマルク・マルケス(ドゥカティ)がトップに立ち、ポールポジションのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が2番手、フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)が3番手で続いた。

2周目、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)とアレイシ・エスパロガロ(ホンダ)が接触。別な場所では、マルク・マルケス(ドゥカティ)が転倒。モルビデリのマシンからオイルが漏れたため、赤旗中断。3周走破のライダーはだれもいなかったため、最初のグリッドでの再スタートとなった。

日本時間午後9時20分(現地時間午後1時20分)にピットレーンオープンとなり、19周で始まった決勝は、気温16度、路面温度30度、湿度46%、雲はあるものの晴れ間も見えるドライコンディション。

ポールポジションのクアルタラロがホールショットを獲得すると、そのまま後続を引き離し始めた。バニャーヤ、マルク、ジャック・ミラー(ヤマハ)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)、アレックス・マルケス、ルカ・マリーニ(ホンダ)、マルコ・ベゼッキ(アプリリア)、ジョアン・ミル(ホンダ)、アレックス・リンス(ヤマハ)のトップ10で1周目は終わった。2周目に入るとミラーが2番手浮上。ヤマハのワンツーとなる。3周目には、ザルコが3番手まで順位を上げ、日本メーカーがトップ3を占めた。

4周目7コーナーでバニャーヤが転倒、エスパロガロはピットイン、共にリタイア。6周目に入ると、徐々に順位を上げたベゼッキが2番手まで浮上。9周目には1分59秒770のレース最速ラップでベゼッキがトップを追ったが、クアルタラロは折り返し10周目を迎え2番手との差をまだ4.787保っていた。

ところが12周目、クアルタラロがマシントラブルで停止。ライドハイトデバイスの故障だった。

トップに立ったベゼッキは、ほぼ独走でチェッカー。今大会は髪を切ったことで話題になっていたベゼッキはアプリリア移籍後初、2023年インドGP以来の優勝。アプリリアにとっては昨年アメリカGP以来の優勝。2位にはザルコが入り、ホンダでフランスGPに続いて再び表彰台を獲得した。3位はモルビデリ、アレックス・マルケスとの最終周のバトルを制したマルク。

レース後、マリーニ、エネア・バスティアニーニ(KTM)、ロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)、ソムキャット・チャントラ(ホンダ)のタイヤ内圧調査の結果、マリーニは8位でチェッカーを受けたが、違反で15位に順位を落とした。

年間ポイントは、マルク・マルケスが196ポイントで1番手、2番手は172ポイントでアレックス、3番手のバニャーヤは124ポイント。今年導入されたファン投票のライダー・オブ・ザ・レースにはクアルタラロが選ばれた。

次戦、第8戦アラゴンGPは6月6日に始まる。

 

MotoGP第7戦イギリスMotoGP決勝
1 マルコ・ベゼッキ(アプリリア)
2 ヨハン・ザルコ(ホンダ)
3 マルク・マルケス(ドゥカティ)
4 フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)
5 アレックス・マルケス(ドゥカティ)
6 ペドロ・アコスタ(KTM)
7 ジャック・ミラー(ヤマハ)
8 フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)
9 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)
10 ジョアン・ミル(ホンダ)
11 マーベリック・ビニャーレス(KTM)
12 ラウル・フェルナンデス(アプリリア)
13 アレックス・リンス(ヤマハ)
14 ブラッド・ビンダー(KTM)
15 ルカ・マリーニ(ホンダ)
16 ミゲール・オリベイラ(アプリリア)
17 エネア・バスティアニーニ(KTM)
18 ロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)
19 ソムキャット・チャントラ(ホンダ)
RT ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)
RT フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)
RT アレイシ・エスパロガロ(ホンダ)