MotoGP第7戦イギリスGP Moto3クラス3日目、決勝が日曜日、イギリス、シルバーストーン・サーキットで開催された。昨日の予選でのスロー走行により、ホセ・アントニオ・ルエダ(KTM)は最後尾スタート、ダビド・アルマンサ(ホンダ)はロングラップ、山中琉聖(KTM)とルシェ・モードレー(KTM)にはダブルロングラップのペナルティが科された。
MotoGPクラスであった赤旗中断などの影響を受け、予定より20分遅れの日本時間午後10時50分(現地時間午後2時50分)から15周で始まった決勝は、気温16度、路面温度32度、湿度45%、場所によっては雲があるドライコンディション。午前に比べれば弱まったものの、風速7km/hの風が吹くときもあった。
スタートは、繰り上がりポールポジションのアルバロ・カルペ(KTM)が好スタートでホールショットを獲得。ダビド・アルマンサ(ホンダ)、マキシモ・キレス(KTM)、ジョエル・ケルソ(KTM)、ルカ・ルネッタ(ホンダ)、ダビド・ムニョス(KTM)、アンヘル・ピケラス(KTM)、二コラ・カラッロ(ホンダ)、バレンティン・ペローネ(KTM)、山中琉聖(KTM)、古里太陽(ホンダ)、グイド・ピニ(KTM)ら、序盤からトップ集団は混戦となった。デニス・フォッジャ(KTM)は1周目にマシントラブルでリタイア。
最後尾スタートのルエダは、2周目には14番手まで順位を上げた。4周目、先頭集団にいたジョエル・ケルソ(KTM)が転倒リタイア。5周目ムニョスとルネッタが7コーナーで接触、ムニョスは転倒リタイア。これにより、ルネッタにはロングラップペナルティが科された。6周目には、ルエダは7番手まで浮上し、キレス、カルペ、ルネッタ、アルマンサ、ピケラス、ピニらとのトップ争いに加わり始めた。
7周目には序盤にロングラップペナルティをこなしたアルマンサがトップに立つ。そのすぐ後ろでは、カルペ、キレス、ペローネ、ピニ、4人のルーキーに加え、ピケラス、ルエダ、ルネッタ、山中、古里らがトップ集団となり混戦が続いた。残り5周を切り、12周目には一時キレスもトップに立つ。最後尾から着々と順位を上げてきたルエダは、この時点でキレスとテールtoノーズで続き、残り3周となる13周目にはトップに躍り出た。
ラスト3周はルエダが逃げ切り、ルエダがトップでイギリス出身シンガーソングライターのジャック・バグが振るチェッカーを受けた。最後尾スタートからの優勝は、2012年Moto2のマルク・マルケス、2013年Moto3のブラッド・ビンダー、2023年Moto3のダビド・アロンソに続き、4人目となる。
激しいバトルの末、ルエダと0.046秒差の2位はルーキーのキレス。3位にはロングラップをこなしたルネッタが入り、レース後インタビューで接触したムニョスへ謝罪を述べていた。
4位カルペ、5位ペローネ、6位アルマンサ、7位ピニ、8位に山中が入った。14周目に自身のレース最速ラップ2分10秒794を記録し、怒とうの追い上げを見せた古里は、15周目の最終シケインでピケラスと接触。ピケラスは転倒リタイア。そのため9位でチェッカーを受けたものの、3秒加算され、結果は12位となった。繰り上がった9位にはヴィセンテ・ペレス(KTM)、10位二コラ・カラッロ(ホンダ)。ホンダ勢は、ルネッタが3位表彰台を獲得、トップ10に3台が入った。
ランキングはルエダが141ポイントまで伸ばし、引き続きポイントリーダー。2番手ピケラスとの差を54ポイントに広げた。古里は62ポイントで5番手、山中は42ポイントで9番手。
2週間後には、第8戦アラゴンGPが6月6日の金曜日から始まる。
MotoGP第7戦イギリスMoto3決勝 | |
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1 | ホセ・アントニオ・ルエダ(KTM) |
2 | マキシモ・キレス(KTM) |
3 | ルカ・ルネッタ(ホンダ) |
4 | アルバロ・カルペ(KTM) |
5 | バレンティン・ペローネ(KTM) |
6 | ダビド・アルマンサ(ホンダ) |
7 | グイド・ピニ(KTM) |
8 | 山中琉聖(KTM) |
9 | ヴィセンテ・ペレス(KTM) |
10 | ニコロ・カラッロ(ホンダ) |
12 | 古里太陽(ホンダ) |