MotoGP第8戦アラゴンGP MotoGPクラスの決勝がスペインのモーターランド・アラゴンで開催された。

現地時間午後2時(日本時間午後9時)にスタートした決勝は気温25度、路面温度50度、湿度43%のドライコンディションの下、23周で争われた。

タイヤチョイスではペドロ・アコスタ(KTM)のみフロントにハードを選択。他のライダーは前後ミディアムをチョイスし、アコスタもリアはミディアムで走った。

ポールポジションからマルク・マルケス(ドゥカティ)が好スタートを切りレースをリード、2番手にアレックス・マルケス(ドゥカティ)、3番手にフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、4番手にアコスタ、5番手にブラッド・ビンダー(KTM)の順で続いた。

マルク・マルケスは3周目には1分47秒788と従来の決勝ファステストのレコードを更新。6周目には2番手以下にコンマ5秒のリードを取る。その後もファステストを更新しながら周回を重ねると、8周目にはリードを1秒3に広げ、11周目には1分46秒台を記録して後続との差を一気に広げてトップを独走。

さらにレース終盤の21周目に1分46秒705とファステストラップを記録し、決勝レースでは第4戦カタール以来となるシーズン4勝目を記録。FP1から決勝レースまでアラゴンGPの出走した全セッション(Q1を除く)をトップで終えた。これはマルク・マルケスにとって、2015年のドイツGP以来の全セッション制覇となる。

アレックス・マルケスはスタートから2番手をキープ。中盤まではバニャーヤに接近されたものの、ポジションの入れ替えはなく、中盤以降は差を広げてそのまま2位でチェッカーを受けた。

バニャーヤは序盤はアコスタのプッシュを受け、先行されたものの、すぐに抜き返し3番手をキープ。中盤以降はアレックス・マルケスから離され、アコスタも後退したため、単独3番手で周回を重ね、決勝レースでは第5戦スペイン以来の表彰台となる3位に入賞した。

アコスタは中盤以降、バニャーヤから遅れ始めたものの、単独4番手をキープしたまま周回を重ね、4位でゴール。フランスGPに並ぶ今シーズンベストの4位入賞。ドライの決勝では今シーズンベストリザルトとなった。

5番手争いはフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)とフェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)が接戦を展開。1周目を6番手で終えたアルデゲールだが、2周目にモルビデリが6番手に上り、アルデゲールは1秒差の7番手へと後退。しかし、中盤にアルデゲールが追い上げてモルビデリの背後に迫ると、終盤までポジションを入れ替えながら接戦を展開。何度かポジションを入れ替えたが、モルビデリがアルデゲールを抑えきって5位でゴール、アルデゲールが6位に続いた。

7位にジョアン・ミル(ホンダ)が入賞。ミルは序盤からポジションを上げ、先行するファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)らをパスして15周目には7番手まで上り、今シーズンベストとなる7位に入賞した。

予選Q1での転倒により20番グリッドからのスタートとなったマルコ・ベゼッキ(アプリリア)はスプリントと同様に追い上げを見せ、中盤の13周目にはトップ10入り。ジャンアントニオを交わし、8番手を走行していたマーベリック・ビニャーレス(KTM)の転倒もあり、8位に入賞した。ジャンアントニオは9位に入賞。10位にラウル・フェルナンデス(アプリリア)が入賞した。

アレックス・リンス(ヤマハ)が11位、エネア・バスティアニーニ(KTM)が12位、アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ)が13位、ジャック・ミラー(ヤマハ)が14位、ミゲール・オリベイラ(ヤマハ)が15位に入賞。

ソムキャット・チャントラ(ホンダ)は16位、ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア)は17位でゴール。ビニャーレスは8番手を走っていた20周目の12コーナーで転倒を喫し、再スタートして18位でチェッカーを受けた。

クアルタラロは10番手走行中の13周目の1コーナーで転倒リタイア。ビンダーは5番手走行中の12周目の3コーナーで転倒リタイア。ヨハン・ザルコ(ホンダ)は9周目、13番手走行中に転倒を喫しリタイアに終わった。

チャンピオンシップランキングではマルク・マルケスがランキングトップをキープ。32ポイント差のランキング2位にアレックス・マルケスが続く。

次戦、第9戦イタリアはイタリアのムジェロサーキットで、6月20日~22日に開催される。

アラゴンGPを完全制覇したマルク・マルケス
2位にアレックス・マルケス、3位にフランチェスコ・バニャーヤが続き、ドゥカティが表彰台を独占。KTMのペドロ・アコスタが4位に入賞した

MotoGP第8戦アラゴンGP MotoGPクラス決勝結果(23周)

順位 ライダー タイム トップ差
1 マルク・マルケス(ドゥカティ) 41分11秒195
2 アレックス・マルケス(ドゥカティ) 41分12秒302 1秒107
3 フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ) 41分13秒224 2秒029
4 ペドロ・アコスタ(KTM) 41分18秒852 7秒657
5 フランコ・モルビデリ(ドゥカティ) 41分21秒558 10秒363
6 フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ) 41分23秒084 11秒889
7 ジョアン・ミル(ホンダ) 41分26秒133 14秒938
8 マルコ・ベゼッキ(アプリリア) 41分27秒217 16秒022
9 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ) 41分29秒516 18秒321
10 ラウル・フェルナンデス(アプリリア) 41分30秒385 19秒190
11 アレックス・リンス(ヤマハ) 41分30秒841 19秒646
12 エネア・バスティアニーニ(KTM) 41分35秒819 24秒624
13 アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ) 41分37秒181 25秒986
14 ジャック・ミラー(ヤマハ) 41分37秒956 26秒761
15 ミゲール・オリベイラ(ヤマハ) 41分38秒317 27秒122
16 ソムキャット・チャントラ(ホンダ) 41分48秒312 37秒117
17 ロレンツォ・サバドーリ(アプリリア) 41分54秒783 43秒588
18 マーベリック・ビニャーレス(KTM) 42分37秒514 1分26秒319
NC ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ) 21分43秒442 11周
NC ブラッド・ビンダー(KTM) 19分47秒782 12周
NC ヨハン・ザルコ(ホンダ) 14分31秒545 15周