MotoGP第9戦イタリアMoto3クラス3日目、決勝が日曜日、イタリア、ムジェロ・サーキットで開催された。日本時間午後6時(現地時間午前11時)から17周で争われた決勝は、気温26度、路面温度36度、湿度57%、雲はあるものの晴れたドライコンディション。
昨日の予選でのスロー走行により、予選6番手だったバレンティン・ペローネ(KTM)が最後尾スタートとなり、7番手以降のライダーは全員1グリッドアップでスタートとなった。ヴィセンテ・ペレス(ホンダ)には予選のスロー走行にロングラップが科された。
スタートは、初めてポールポジションからスタートしたアルバロ・カルペ(KTM)がホールショットを獲得するも、ホセ・アントニオ・ルエダ(KTM)、スコット・オグデン(KTM)、アンヘル・ピケラス(KTM)、ダビド・アルマンサ(ホンダ)、ジェイコブ・ルールストン(KTM)、ダビド・ムニョス(KTM)、マキシモ・キレス(KTM)、ジョエル・ケルソ(KTM)、古里太陽(ホンダ)のトップ10、それ以降も合わせた混戦が続く。2周目にはアルマンサがトップに立つものの、混戦の中、再びカルペがトップを奪う。後方では、ペレスとリカルド・ロッシ(ホンダ)、ルシェ・モードレー(KTM)が絡む事故で転倒、リタイア。
トップ集団は、時に接触も交える混戦のまま、アルマンサがオグデンに接触、アルマンサは転倒、リタイア。オグデンにはロングラップペナルティーが科された。その後もメインストレートでは毎周サイドbyサイドとなる激しいトップ争いが続いた。9周目1コーナーでは、3番手まで順位を上げたアドリアン・フェルナンデス(ホンダ)が1コーナーでイン側に居たムニョスと接触、一時はトップを走ったルカ・ルネッタ(ホンダ)を巻き込み転倒。フェルナンデスとルネッタはリタイア。
先頭を走るルーキーのキレス、カルペに加え、最後尾スタートだった同じくルーキーのペローネ、デニス・フォッジャ(KTM)、二コラ・カラッロ(ホンダ)、古里、グイド・ピニ(KTM)、ケルソ、ピケラス、山中琉聖(KTM)、オグデン、ルエダ、ムニョスら10台以上がトップ集団で激しい戦いを続けた。10周目にはケルソ、エディー・オシア(ホンダ)、ピニが絡む事故があり、ピニが転倒、再スタートしたもののピットイン、リタイア。
その後もトップ集団は12台で激しく順位を入れ替える争いを続け、最終ラップではフォッジャ1番手、古里は一時2番手まで順位を上げた。混戦のままチェッカーを迎え、最初にゴールを通過したのはルーキー、初優勝となるキレスだった。0.006秒差でカルペが2位。更に0.6秒遅れてフォッジャが3位でゴール。古里はトップから0.312秒差で6位。山中はトップから1.242秒差の10位だった。
キレスはマルク・マルケスと同じフランスで初ポール、イギリスで初表彰台、イタリアで初優勝をたどっている。3位フォッジャは、2022年Moto3クラス、インドネシアで優勝して以来の表彰台を地元イタリアで果たした。
年間ポイントは、4位でチェッカーを受けたルエダが13ポイント獲得し、ポイントを162に伸ばしトップ。2番手は106ポイントでピケラス、3番手はキレスと共に、アラゴンから2戦連続表彰台を獲得しているルーキーのカルペで105ポイント。古里は77ポイントで6番手、山中は55ポイントで11番手となっている。
今シーズン初めての2週連続開催となる次戦は、6月27日の金曜日から第10戦オランダGPが開催される。

MotoGP第9戦イタリアMoto3決勝 | |||
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順位 | ライダー | 車両 | トップ差 |
1 | マキシモ・キレス | KTM | |
2 | アルバロ・カルペ | KTM | 0秒006 |
3 | デニス・フォッジャ | KTM | 0秒066 |
4 | ホセ・アントニオ・ルエダ | KTM | 0秒102 |
5 | ダビド・ムニョス | KTM | 0秒212 |
6 | 古里太陽 | ホンダ | 0秒312 |
7 | アンヘル・ピケラス | KTM | 0秒426 |
8 | バレンティン・ペローネ | KTM | 0秒448 |
9 | ジョエル・ケルソ | KTM | 0秒550 |
10 | 山中琉聖 | KTM | 1秒242 |