MotoGP第12戦チェコGPが今週末、チェコ共和国、第2の都市ブルノにあるブルノ・サーキットで開催される。全長距離5.40km、最大ストレート650m、右コーナー8、左コーナー6。このサーキットでの開催は2020年以来5年ぶり。
MotoGPクラスは、前戦、得意のザクセンリンクで今季7度目のスプリント、決勝ダブル優勝を果たしたマルク・マルケス(ドゥカティ)。年間ポイントは344となり、261ポイントの2番手アレックス・マルケス(ドゥカティ)とは83ポイント差。ドイツGPでアレックス・マルケスは、左手負傷の復帰戦にも関わらず決勝2位。
二人を追うフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は現在147ポイント、スプリント、決勝共に5回ずつ3位という、3位常連となっている2度のワールドチャンピオン。ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)とフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)の同チーム二人によるポイントランク4番手争いは、前戦スプリントでの転倒による左肩の負傷でモルビデリは今大会欠場。ルーキーながら年間ランク9番手に着けているフェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)。
年間ランク6番手のマルコ・ベゼッキ(アプリリア)は、ドイツGPスプリントでは2位。チームメイトの昨年王者ホルヘ・マルティン(アプリリア)も復帰する今大会。前戦、決勝では転倒を喫した小椋藍(アプリリア)も今大会は雪辱戦となる。ラウル・フェルナンデス(アプリリア)は現在、決勝4戦連続トップ10入りを果たしている。
104ポイントで現在ポイントランク7番手となっているヨハン・ザルコ(ホンダ)は、ドイツGPでは2番手フロントロウを獲得、夏休み前の最終戦、鈴鹿8時間耐久を控えての今大会。前戦、復帰戦にも関わらず、サバイバルな決勝で6位入賞を果たしたルカ・マリーニ(ホンダ)。ドイツGP決勝は不運に見舞われたジョアン・ミル(ホンダ)にも今大会は期待したい。膝のケガで引き続き欠場のソムキャット・チャントラ(ホンダ)の代役、中上貴晶(ホンダ)も楽しみな存在。
ザクセンリンクでは今シーズン初のスプリント表彰台を獲得したファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)。過酷なレースだった前戦決勝はトップ10入りを果たしたアレックス・リンス(ヤマハ)。前戦スプリントでは5位と上位に食い込んだジャック・ミラー(ヤマハ)にとっても、鈴鹿の前の今大会。ミゲール・オリベイラ(ヤマハ)と共に、夏休み前に来シーズンの去就のためにも結果を残したいに違いない。今大会、ヤマハファクトリーからワイルドカード参戦のアウグスト・フェルナンデス(ヤマハ)にも注目したい。
年間ランク8番手のペドロ・アコスタ(KTM)は、現在KTM勢トップ。69ポイントで年間ランク11番手のマーベリック・ビニャーレス(KTM)は、前回大会スプリントで負傷した肩の術後回復中のため、今大会は欠場。テストライダーのポル・エスパロガロ(KTM)が代役参戦する。ブラッド・ビンダー(KTM)は2020年、ブルノでMotoGPクラス、自身、そしてKTMにとっても初の優勝を遂げている。前戦は盲腸により欠場したエネア・バスティアニーニ(KTM)は今大会の復帰を目指す。
Moto2クラスでは、ドイツGPで9位に入り、自己Moto2最高位を獲得した佐々木歩夢(カレックス)。Moto2初ポイント獲得を目指す國井勇輝(カレックス)、代役参戦の羽田大河(カレックス)、3人を応援したい。
Moto3クラスは、ドイツGP決勝最終ラップで転倒を喫した古里太陽(ホンダ)、悔しいオーバーランのあった山中琉聖(KTM)、二人は今大会で雪辱を果たしたいはず。
サマーブレイク前の最後、第12戦チェコGPは今週末、金曜日、日本時間午後4時(現地時間午前9時)にMoto3フリー走行1から走行が始まる。