MotoGP第12戦チェコMoto3クラス1日目、フリー走行1とプラクティスが金曜日、チェコの中東部にあるブルノ・サーキットで開催された。日本時間午後4時(現地時間午前9時)に始まったMoto3フリー走行1は、気温16度、路面温度19度、湿度91%、曇りのウエットコンディション。雨はやんでいたものの、新しく張り替えられてグリップがとても良いとされていた路面は、濡れて滑りやすくなった中で35分間が始まった。

この走行では、部分的に乾いた場所もあり、難しい状況の中、アルバロ・カルペ(KTM)、アンヘル・ピケラス(KTM)、レオナルド・アブルッゾ(ホンダ)ら多くが転倒した。トップタイムを記録したのはダビド・アルマンサ(ホンダ)で2分13秒933。2番手アドリアン・フェルナンデス(ホンダ)2分14秒048、レオパード・ホンダがワンツーだった。3番手コーマック・ブキャナン(KTM)2分14秒511。山中琉聖(KTM)は2分15秒408で11番手、古里太陽(ホンダ)は2分16秒268で15番手だった。

日本時間午後8時15分(現地時間午後1時15分)から35分間で開催されたプラクティスは、気温19度、路面温度31度、湿度72%、曇りのドライコンディション。風速7km/h前後で、少し青空も見えていた。序盤、山中が3周目2分06秒430を記録してトップタイム。その後、山中の前を走るダビド・ムニョス(KTM)が手を上げ、危うく山中が追突しそうになる状況があり、現在、これについては調査が入っている。

1コーナーで序盤コーマック・ブキャナン(KTM)、中盤に入り、ジェイコブ・ルールストン(KTM)が転倒、イエローフラッグが出された。トップタイムは、ジョエル・ケルソ(KTM)が5周目に2分06秒354を記録、山中を更新した。

終盤に入り、ピットへ戻ろうとしたケルソが、ピットアウトしようとしたリカルド・ロッシ(ホンダ)と接触しそうになるシーンがあった。その後、単独走行を続け、9周目に2分06秒174を記録したマキシモ・キレス(KTM)がトップタイムを更新。更に、終了時間が近付くと、ホセ・アントニオ・ルエダ(KTM)が11周目で2分05秒997を記録。2分05秒台を最初に記録してトップとなるが、ルエダのすぐ後ろを走行していたカルペが2分05秒840まで記録を縮めて、ルエダのタイムを更新した。2020年以来となるブルノ・サーキット、Moto3クラスのコースレコードは2013年にアレックス・リンスが記録した2分07秒622だったが、カルペが1秒782上回り、歴代コースレコードとなった。

序盤トップだった山中は3周目に記録した2分06秒430が最速ラップで9番手。上位14名に入り、明日の予選はQ2スタートする。古里は11周目に2分07秒665を記録、22番手となった。明日はQ1から参戦。Moto3クラスは、明日、日本時間午後3時40分(現地時間午前8時40分)から30分間のフリー走行1が行なわれ、日本時間午後7時50分(現地時間午後12時50分)から予選Q1が始まる。続けて日本時間午後8時15分(現地時間午後1時15分)から予選Q2が、予選はそれぞれ15分ずつで開催される。

MotoGP第12戦チェコMoto3プラクティス
順位 ライダー 車両 タイム セッション
1 アルバロ・カルペ KTM 2分05秒840 P
2 ホセ・アントニオ・ルエダ KTM 2分05秒997 P
3 マキシモ・キレス KTM 2分06秒174 P
4 グイド・ピニ KTM 2分06秒211 P
5 バレンティン・ペローネ KTM 2分06秒278 P
6 ダビド・ムニョス KTM 2分06秒330 P
7 ジョエル・ケルソ KTM 2分06秒354 P
8 デニス・フォッジャ KTM 2分06秒403 P
9 山中琉聖 KTM 2分06秒430 P
10 スコット・オグデン KTM 2分06秒637 P
22 古里太陽 ホンダ 2分07秒665 P