【MotoGP第13戦オーストリアプレビュー】

MotoGP第13戦オーストリアGPが今週末、オーストリア中部にあるレッドブルリンクで開催される。全長距離4.35km、最大ストレート810m、右コーナー8、左コーナー3。

MotoGPクラスは、2番手に120ポイント差を付け、5連勝でサマーブレイクを迎えたポイントリーダーのマルク・マルケス(ドゥカティ)。レッドブルリンクは2019年2位表彰台以来、一度も登壇していない。対して、チームメイトでランキング3番手のフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は2022年の優勝からスプリント決勝共に連続優勝を飾っている。現在261ポイントでランキング2番手のアレックス・マルケス(ドゥカティ)は、前戦チェコGP決勝での走行に対するペナルティーで、今大会の決勝はダブルロングラップを科されているが、オーストリアGP初のMotoGPクラス表彰台を目指す。

年間ポイント3点差で5番手を争っているファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)とフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、10番手でルーキー最上位に着けているフェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)。

マルコ・ベゼッキ(アプリリア)は夏休み前の3戦で、マルク・マルケスを激しく追い上げていた。昨年王者ホルヘ・マルティン(アプリリア)も復帰戦となるチェコGPでは7位と健闘。ラウル・フェルナンデス(アプリリア)は前戦の決勝自己ベスト5位を含む、5戦連続トップ10入りを果たした後の今大会。小椋藍(アプリリア)にとっては2023年にMoto2クラス3位表彰台を獲得したサーキット。

前戦はスプリント、決勝共に表彰台を獲得したペドロ・アコスタ(KTM)、スプリントで3位表彰台を獲得したエネア・バスティアニーニ(KTM)。2021年ここで優勝しているブラッド・ビンダー(KTM)。ザクセンリンクでのケガ以来の復活を目指すマーベリック・ビニャーレス(KTM)。地元KTM勢の躍進も期待される後半戦初戦。

前半4度のポールポジションを獲得し、予選での速さは立証されているファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)。チェコGP決勝15位1ポイント獲得のアレックス・リンス(ヤマハ)と共に、ヤマハ勢の表彰台獲得を待ち望むファンは多いに違いない。現在ポイントランク14位でヤマハ勢2番手のジャック・ミラー(ヤマハ)には、夏休み中に行なわれた鈴鹿8耐2位の活躍も記憶に新しいところ。来期シート獲得に向けてもミゲール・オリベイラ(ヤマハ)は活躍を見せたい。

現在、年間ポイント8番手、鈴鹿8耐では高橋巧と2人きりで走り見事に優勝したヨハン・ザルコ(ホンダ)。8月10日に28歳の誕生日を迎えたばかりのルカ・マリーニ(ホンダ)は現在52ポイントで14番手ミラーと並んでいる。チームメイトのジョアン・ミル(ホンダ)は32ポイント19番手。ソムキャット・チャントラ(ホンダ)のドイツGP以来の復帰も望まれる。ホンダ勢のワイルドカード参戦情報はまだ出ていない。

Moto2クラスは、現在ポイントリーダーのマニュエル・ゴンザレス(カレックス)が2番手アロン・カネト(カレックス)と25ポイント差。ドイツGPで9位7ポイントを獲得した佐々木歩夢(カレックス)、鈴鹿8耐では一時トップを走る好走を見せた國井勇希(カレックス)、二人の後半戦にも期待したい。

Moto3クラスは、ホセ・アントニオ・ルエダ(KTM)が2番手アンヘル・ピケラス(KTM)に85ポイント差を着けポイントリーダーでKTMの地元へ帰還する。現在77ポイント、ランキング7番手の古里太陽(ホンダ)、68ポイント11番手の山中琉聖(KTM)も応援したい。

いよいよ始まるMotoGP後半戦、初戦となるオーストリアGPは今週金曜日、日本時間午後4時からMoto3クラスフリー走行1が始まる。今大会はMotoEシリーズも併催される。