全日本RR第4戦もてぎJSB1000レース2は浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)が優勝した。
昨日に引き続き灼熱の中でスタートしたレース2。昨日のレース1は15周。今日のレース2は20周。グリッドの各ライダーは思い思いに体を冷やして体を整える。
ホールショットは野左根航汰(Astemo Pro Honda SI Racing)。そこに中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、津田拓也(Team SUZUKI CN CHALLENGE)が入り乱れる。そんな中、長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)が一気にトップ浮上。さらに浦本が2番手浮上とオープニングラップで順位が入れ替わる。
2周目にトップに浮上したのは浦本。長島は2番手で周回を開始。3番手野左根の背後には中須賀が張り付く。その背中を水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)、津田が追う。
5周目に中須賀が野左根をパス。中須賀は翌周には長島を捕らえて集団トップに躍り出る。しかし浦本はすでに大きなアドバンテージを築いている。
中須賀は少しずつ集団を引き離して2番手単独走行に移行。後方では水野が野左根を捕らえると長島に襲いかかる。長島も簡単には順位を譲らず、激しいバトルが展開される。2台はところどころで順位を入れ替えながら手に汗握る攻防を続ける。
18周目。4番手で走行していた野左根にマシントラブル発生。
一方の浦本は快走。昨日に続いてレース2でも圧勝。ダブルウインを飾った。中須賀も昨日に引き続いて単独2位フィニッシュ。壮絶な3位争いは残り5周で長島を引き離した水野に軍配が挙がった。

●優勝/浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)
「すごくうれしい気持ちでいっぱいです。ホントにすっごいうれしいですが、疲れすぎていて今は覇気が出てこないです…」
「作戦は特になく、スタートしてから考えようかと思っていました。でも長島選手がすごい勢いで、このままだとペースをコントロールされるかなと思ったので、早めに抜いて一回スピードを上げる作戦にして、前に出てから淡々と走ろうと決めました」
「昨日の15周ですら長かったので、今日の20周は想像がつきませんでした。レース中に『疲れたなぁ、あと何周かなぁ』って思っていたらまだ残り12周くらいあったので、ひたすら淡々と走ろうって思っていました。チェッカーの瞬間も『あー終わったぁ~』って感じでしたが、本当にうれしいです」

●2位/中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)
「20周だったので、きついレースになると思っていました。浦本選手はアベレージタイムも落ちずに最後まで走りきっていましたが、今週は自分にスピードがありませんでした。その中で、今日は昨日よりもペースを落とさずに走ることができました。浦本選手との差を広げないようにしてプレッシャーをかけつづけようと思っていました。結果的に離れてはしまいましたが、自分なりに最後まであきらめずにプッシュし続けることができたので、価値ある2位です。現状100パーセントを出しきって走ることで課題も見えたので、次につながるラウンドになったと思っています」

●3位/水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)
「全日本に戻ってくることができて素直にうれしいです。SUGOは自分の転倒で、ケガを負ったことよりも欠場したことが悔しかったんです。レースに出られるまでに快復してうれしいと思っています」
「ただし出るからにはケガは関係ありません。勝ちをねらってウイークを戦っていました。でもこのコンディションに合わせることができず、レース1もレース2も上位二人に歯が立たなかったので、悔しい気持ちしかありません」
「バイクに乗るごとに体が動くようになっているので、ポジティブな部分が増えてきています。今日のレースをしっかり反省して、次戦、自分の中でパニガーレとオートポリスがまだマッチができていないので、テストから集中して優勝をねらいたいです」