全日本RR第4戦もてぎST600は伊達悠太(AKENO SPEED・MAVERICK)が優勝した。
午後3時55分にスタートを切ったST600クラス。ホールショットを奪ったのは長尾健吾(TEAMKENKEN YTch)。伊達、藤田哲弥(TN45RacingTeam)と続く。しかし2コーナーで多重クラッシュが発生。これで赤旗中断となる。
改めてスタート。またしても長尾がホールショット。伊達、南本宗一郎(AKENO SPEED・YAMAHA)、藤田哲弥(TN45RacingTeam)、小山知良(JAPAN POST Honda RACING TP)、小田喜阿門(SDG Team HARC-PRO. Honda)と続く。オープニングラップで藤田が南本の前に出る。
3周目。トップの長尾がいきなりスローダウン。これで伊達がトップ浮上。藤田が追いかける。背後では南本、小田喜、小山、松岡玲(ITO RACING BORG CUSTOM)、高橋匠(KAWAKEN GBSracing)、田中啓介(NitroRyotaRacing 16)と6台が一塊になる。4周目に小田喜が集団トップに浮上。南本は逆転に失敗して集団最後尾に。
伊達は淡々とトップで周回。後方では小田喜と藤田の壮絶な2位争いが開始。追い上げてきた松岡もここに加わり三つ巴に。この間に伊達はトップ独走体勢を築く。
レース後半。小田喜、藤田、松岡の争いに小山、南本も加わる。レース終盤には藤田、小山が遅れ出し、小田喜、南本、松岡の争いに。
14周目。小田喜と南本が接触。小田喜が転倒。これで2位争いは松岡、藤田、小山、南本の4台に。
後方の激しいバトルを尻目に伊達は悠々とトップでチェッカー。2位争いは松岡が制し、南本が3位表彰台を獲得した。

●優勝/伊達悠太(AKENO SPEED・MAVERICK)
「(前戦は赤旗終了だったので)まず、ちゃんとした周回数を走ることができてよかったです。自分はST600で2勝目なのですが、J-GP3も含めて全日本でぶっちぎって勝ったのは初めてです。また新しい勝ち方ができるようになったなと思えるので、シーズン後半戦に向けてすごく自分の自信につながりました」

●2位/松岡玲(ITO RACING BORG CUSTOM)
「(参戦が)5年目なので、非常に長い時間がかかったなと思います。その点では悔しいですが、初めて表彰台に登れたので、自信になりました。応援してくださっているスポンサーやみなさんに一つ恩返しができたかなと思います。今大会はウイークとおしてタイムが上がらず苦しい状況だったので、前に出るしかないという気持ちで一生懸命16周を走りました」

●3位/南本宗一郎(AKENO SPEED・YAMAHA)
「もてぎは苦手意識があったので、1000ccから600ccにアジャストする中で一番苦労するだろうと思っていました。タイヤの新品時のフィーリングもいまいちだったので、最初の数周は置いていかれるだろうと思っていました。レース序盤からブレーキが安定せず、オーバーランしたり小田喜選手と当たったりとか、いろいろありましたが、あきらめずに最後まで走った結果3位になれました。チャンピオンシップにおいても必要最低限の成績はとれました。伊達選手には素直におめでとうと言いたいです」