MotoGP第16戦サンマリノMotoGPクラス2日目、スプリントが土曜日、イタリア、ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで開催された。日本時間午後10時(現地時間午後3時)から13周で開催されたスプリントは、気温27度、路面温度35度、湿度53%、場所により曇ったドライコンディション。タイヤ選択は全員が前ミディアム後ソフトだった。

P.P.スタートのマルコ・ベゼッキ(アプリリア)がアレックス・マルケス(ドゥカティ)と接戦で1コーナーへ。ベゼッキがトップを守り、続いてマルク・マルケス(ドゥカティ)、アレックス・マルケス、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)、ペドロ・アコスタ(KTM)、ホルヘ・マルティン(アプリリア)、フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)、小椋藍(アプリリア)のトップ14で2周目を迎えた。3周目、ベゼッキは1分30秒970のレース最速をマークし、マルクを離そうとした。

5周目には、ベゼッキとマルクの差は0.5以上広がった。2コーナーでは、4番手に着けていたクアルタラロが転倒、再スタートしたものの5周でリタイア。6周目6コーナーでは、マルク・マルケスがベゼッキを捉えてトップに立つ。しかし15コーナー、マルクは転倒、リタイア。トップは再びベゼッキとなった。2番手となったアレックス・マルケスとベゼッキの差はこの時点では0.4秒程度だった。

3番手争いとなったジャンアントニオとモルビデリは接戦を続ける中、徐々にベゼッキとアレックス・マルケスの差は開く。アレックス・マルケスとジャンアントニオ、モリビデリの差も徐々に開いて行った。その後方には、アコスタ、アルデゲール、マリーニがそれぞれ独走となり、更に後ろでマルティンとラウル・フェルナンデスが8番手を争っていた。10周目を迎え、後方ではビンダーがマシントラブルでリタイア。

トップのベゼッキはそのまま首位でチェッカー。チェッカーフラッグは歌手のルイス・フォンシが振っていた。アプリリアで初のスプリント優勝を果たしたベゼッキは有名なイタリア映画にインスパイヤされた義足を渡され、師匠のバレンティーノ・ロッシやF1レーサーのランド・ノリスらの祝福も受け、ウィニングランを続けた。地元イタリア出身ライダーがイタリアチームで優勝し、観客も大いに盛り上がった。2位は今季スプリント10回目の2位、アレックス・マルケス。3位は3戦連続スプリント表彰台のジャンアントニオ。小椋は12位、完走だった。

年間チャンピオンシップはポイントリーダーのマルク・マルケスが487ポイント、2番手アレックス・マルケスが314ポイント。3番手バニャーヤは237ポイントで、計算上、バニャーヤのチャンピオンの可能性はなくなり、マルケス兄弟の一騎打ちが確定。スプリントでマルクよりも10ポイント以上アレックスがポイントを獲得しなかったため、明日の結果に関わらず、最短では日本GPがマルクのチャンピオン確定の可能性がある場所となった。

2023年オランダGP以来、スプリント優勝を果たしたマルコ・ベゼッキ(アプリリア)。2つのメーカーでスプリント優勝を経験した初めてのライダーとなった。
スタートは混戦で始まった

 

MotoGP第16戦サンマリノMotoGPスプリント
順位 ライダー 車両 トップ差
1 マルコ・ベゼッキ アプリリア
2 アレックス・マルケス ドゥカティ 1秒000
3 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ ドゥカティ 2秒551
4 フランコ・モルビデリ ドゥカティ 3秒526
5 ペドロ・アコスタ KTM 6秒834
6 フェルミン・アルデゲール ドゥカティ 6秒960
7 ルカ・マリーニ ホンダ 9秒307
8 ホルヘ・マルティン アプリリア 11秒027
9 ラウル・フェルナンデス アプリリア 11秒594
10 エネア・バスティアニーニ KTM 12秒928
11 ヨハン・ザルコ ホンダ 15秒490
12 小椋藍 アプリリア 15秒600
13 フランチェスコ・バニャーヤ ドゥカティ 16秒129
14 ジャック・ミラー ヤマハ 16秒727
15 マーベリック・ビニャーレス KTM 16秒861
16 ミゲール・オリベイラ ヤマハ 17秒576
17 アレックス・リンス ヤマハ 18秒716
18 アウグスト・フェルナンデス ヤマハ 27秒893
19 ソムキャット・チャントラ ホンダ 28秒333
RT ブラッド・ビンダー KTM
RT マルク・マルケス ドゥカティ
RT ファビオ・クアルタラロ ヤマハ