マルコ・ベゼッキがトップに立つ
アプリリアのマルコ・ベゼッキは、レッドシグナルが消えた瞬間にポールポジションの利点を最大限に発揮した。ベゼッキは非常に速いペースを刻み(1分31秒を切ったのはベゼッキだけだった)、レース開始からほぼ2位を走っていたマルク・マルケスは全力を尽くさざるを得なくなった。マルケスは6周目、5コーナーから6コーナーへの切り替えしで鮮やかな走りを見せてベゼッキをオーバーテイクしたが、10コーナー先で転倒した。マルクがコースアウトしたことで、アプリリアとベゼッキの今季初優勝への道が開けた。
マルク・マルケスの転倒
今シーズンのスプリントレースでマルクが初めて転倒し、ドゥカティライダーが8戦連続で飾ってきた優勝記録が途絶えた。とは言え、この失態は彼の戦績を曇らせるものではない。マルケスは土曜日の16戦のうち14回の勝利を収めている。マルクはレース後、ベゼッキの後ろを走っていたことでフロントタイヤの温度が上昇したことを考慮しておらず、焦って行動してしまったと説明した。
ヤマハのV4デビュー戦、レースは完走
ヤマハのV4エンジンを搭載したデビュー戦に多くの注目が集まったが、レースを完走できたことはミッション達成と言えるだろう。ただし、そのライダーであるアウグスト・フェルナンデスは全く満足していなかった。フェルナンデスとV4エンジンは優勝から20秒以上遅れてフィニッシュ、1周あたり2秒のロスを喫したのだ。「2秒のうち1秒は、エンジン出力が制限されていたためで、予想通りです。もう1秒は、リアサスペンションに予期せぬ振動の問題が発生したためです」
ファビオ・クアルタラロの転倒
ファビオ・クアルタラロがヤマハで成し遂げていることは、まさに神業と言えるだろう。ファビオは再びグリッドの最前列に返り咲き、レースでは4周目に転倒するまで『安定した』4位を走行していた。レース後、彼は、アウグスト・フェルナンデスと同様に、1周目からYZR-M1のリアから予期せぬ振動が発生していたと説明した。
ペドロ・アコスタのQ2
現在KTMの主力ライダーであるペドロ・アコスタは、スターティンググリッドのポジションを争うQ2で転倒した。現在のMotoGPでは、グリッドのポジションがレースの展開を大きく左右する。アコスタはスプリントを9番手からスタートし、5位でゴールした。もし…という条件付きではあったが、表彰台の3番手も射程圏内だった。しかし、レースでは『もし』は通用しない。