SBK
SBK(スーパーバイク世界選手権)第11戦エストリルラウンドは、ポルトガルのエストリルで2日目のレース1が開催された。
SBKのレース1は気温26度、路面温度38度のドライコンディションの下、21周の予定でスタートしたが、スタート直後の1コーナーでアクセル・バッサーニ(ビモータ・カワサキ)、マイケル・ファン・デル・マーク(BMW)が転倒、後続の長島哲太(ホンダ)とバハティン・ソフォグル(ヤマハ)が巻き込まれて転倒したため赤旗中断となる。
レースは1周減算の20周で再スタートが切られ、3番グリッドからスタートしたアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)がトップに立ち、ニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)が2番手で続く。
ポールスタートのトプラク・ラズガットリオグル(BMW)はスタート直後は5番手あたりに後退、1周目を3番手で終えたが、2周目にブレガ、3周目にバウティスタを交わしてトップに浮上。4周目には2番手のブレガに約1秒3のリードを取り、中盤の9周目には約1秒8までその差を広げる。
しかし中盤以降、2番手のブレガがラズガットリオグルとの差を縮め始め、14周目には二人の差が0秒623まで縮まる。その後、ラズガットリオグルが再びペースを上げるとその差が再び広がり始め、ラズガットリオグルは1秒948のリードを取ってチェッカーを受け、優勝、今シーズン通算20勝目(フルレースで13勝、スーパーポールレースで13勝)を記録した。
ブレガは2位に入賞。ランキングトップのラズガットリオグルとランキング2位のブレガのポイント差は41ポイントとなった。
バウティスタは序盤にトップの二人からは遅れたが、中盤までジョナサン・レイ(ヤマハ)、アンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)、アレックス・ロウズ(ビモータ・カワサキ)、チャビ・ビエルへ(ホンダ)と接戦の3番手争いを展開。中盤すぎの14周目あたりから接戦を抜け出し単独3番手となると、3位でチェッカーを受け、表彰台を獲得した。
バウティスタが逃げた後の4番手争いをロカテッリが制して4位に入賞。5位にアレックス・ロウズ、6位にレイ、7位にビエルへが入賞した。終盤に追い上げたアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)が8位に入賞。9位にレミー・ガードナー(ヤマハ)、10位にギャレット・ガーロフ(カワサキ)が入賞した。
バッサーニが11位、ライアン・ビッカーズ(ドゥカティ)が12位、ティト・ラバット(ホンダ)が13位、タラン・マッケンジー(ドゥカティ)が14位、ファン・デル・マークは15位に入賞した。
長島哲太(ホンダ)は16位、ボビー・フォン(ヤマハ)は17位、イヴォ・ロペス(ホンダ)は18位でチェッカーを受け、ソフォグルは再スタートレースでは最後尾グリッドからスタートしたが、5周目にマシントラブルに見舞われリタイア。イケル・レクオナ(ホンダ)は4周目の3コーナーで転倒リタイア。ヤリ・モンテッラ(ドゥカティ)1周目の6コーナーで転倒リタイア。ミシェル・ルーベン・リナルディ(ヤマハ)は体調不良のためレース1を欠場した。
なお、インディペンデントライダーのタイトルを争っていたダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)とサム・ロウズ(ドゥカティ)の二人も欠場し、ペトルッチとサム・ロウズのポイント差がレース1終了時点で100ポイント差となったため、ペトルッチのインディペンデントライダータイトルが確定した。
SSP
SSP(スーパースポーツ世界選手権)のレース1は気温26度、路面温度33度のドライコンディションの下、18周で争われた。
序盤からバレンティン・デビス(ドゥカティ)、ステファノ・マンジ(ヤマハ)、ジャン・オンジュ(ヤマハ)の3人が抜け出し、接戦のトップ争いを展開。
残り4周でデビスがわずかに抜け出し、前戦アラゴンのレース1に続いてシーズン2勝目を達成。タイトルを争うマンジとオンジュは最終ラップまで接戦を展開し、最終ラップにトップに立ったマンジがオンジュを抑えて2位に入賞。僅差の3位にオンジュが続いた。
ランキングトップのマンジと2位のオンジュの差は64ポイントとなり、日曜日のレース2でタイトル争いの決着がつく可能性がある。
鳥羽海渡(ホンダ)は19位、岡本裕生(ヤマハ)は24位でチェッカーを受けた。
SSP300
SSP300(スーパースポーツ300世界選手権)のレース1は気温26度、路面温度40度のドライコンディションの下、12周で争われた。
スタートからチェッカーまで集団による接戦のトップ争いが展開。ポールスタートのマッテオ・バヌッチ(ヤマハ)が接戦を制して、今シーズン2勝目を記録した。
0秒304差の2位にカーター・トンプソン(カワサキ)、2位と0秒032差の3位にロリス・ベネマン(カワサキ)が入賞した。
ヤマハR3
ヤマハR3 bLU cRUワールドカップのレース1は気温23度、路面温度26度のコンディションの下、10周で争われた。
序盤から大きな集団での接戦が展開。すでに今シーズンのチャンピオンを確定しているアレッサンドロ・ディ・ペルシオが最終ラップにわずかに抜け出すと、そのままトップでチェッカーを受け、今シーズン7勝目を達成した。
僅差の2位にエイモン・ボカネグラ、3位にシャーリー・メンデス・デ・オレオが続き、最後までトップ集団で争った久川鉄平は4位、ジーン・健人・ターナーは5位に入賞。
奥貫 翔は最終ラップにトップ集団からわずかに遅れ8位に入賞。ワイルドカード参戦の岡田陽大はスーパーポールで転倒し、レース1には出場しなかった。
SBK第11戦ポルトガル SBK決勝レース1 リザルト(20周)
1 | トプラク・ラズガットリオグル(BMW) | 32分07秒301 |
2 | ニッコロ・ブレガ(ドゥカティ) | 1秒948 |
3 | アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ) | 14秒729 |
4 | アンドレア・ロカテッリ(ヤマハ) | 16秒563 |
5 | アレックス・ロウズ(ビモータ・カワサキ) | 17秒044 |
6 | ジョナサン・レイ(ヤマハ) | 18秒575 |
7 | チャビ・ビエルへ(ホンダ) | 19秒146 |
8 | アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ) | 19秒614 |
9 | レミー・ガードナー(ヤマハ) | 21秒862 |
10 | ギャレット・ガーロフ(カワサキ) | 29秒025 |
11 | アクセル・バッサーニ(ビモータ・カワサキ) | 31秒860 |
12 | ライアン・ビッカーズ(ドゥカティ) | 33秒950 |
13 | ティト・ラバット(ホンダ) | 37秒370 |
14 | タラン・マッケンジー(ドゥカティ) | 43秒684 |
15 | マイケル・ファン・デル・マーク(BMW) | 48秒263 |
16 | 長島哲太(ホンダ) | 52秒375 |
17 | ボビー・フォン(ヤマハ) | 59秒589 |
18 | イヴォ・ロペス(ホンダ) | 1分11秒502 |
R | バハティン・ソフォグル(ヤマハ) | 16周差 |
R | イケル・レクオナ(ホンダ) | 17周差 |
R | ヤリ・モンテッラ(ドゥカティ) | 20周差 |