MotoGP第19戦オーストラリアMoto3クラス3日目、決勝が日曜日、オーストラリア、フィリップ・アイランド・グランプリ・サーキットで開催された。日本時間午前10時(現地時間午後12時)から21周で開催された決勝は、気温21度、路面温度19度、湿度38%、雲が多いドライコンディション。時折、風速25km/hという強風も吹く中で行なわれた。決勝では、ダビド・アルマンサ(ホンダ)とリカルド・ロッシ(ホンダ)にはダブルロングラップペナルティーが科されていた。

スタートはP.P.からジョエル・ケルソ(KTM)がホールショットで先頭に立った。その後ろに、ホセ・アントニオ・ルエダ(KTM)、古里太陽(ホンダ)、マキシモ・キレス(KTM)、ジョエル・エステバン(KTM)、ルカ・ルネッタ(ホンダ)、アルバロ・カルペ(KTM)、アドリアン・フェルナンデス(ホンダ)、アンヘル・ピケラス(KTM)、マルコ・モレッリ(ホンダ)のトップ10で続いた。

地元オーストラリア人のケルソがトップのまま、ルエダ、古里と続き2周目に入った。徐々にケルソとルエダのトップ争いと、古里、キレス、エステバン、ルネッタ、カルペ、フェルナンデス、ピケラスらの3番手争いは差が開き出す。3番手争いは混戦を極める中、地元オーストラリア出身のジェイコブ・ルールストン(KTM)が4番手まで順位を上げていた。しかし、ルールストンは4周目に転倒、リタイア。更に、ピケラスがワイドになりグラベル、芝生を通りコースに戻るものの大きく順位を落とす。

7周目に入るとトップ争いはルエダがケルソのスリップからトップを奪う。その後もケルソは大きく離されることなくルエダの後ろに着けていた。終始、激しく順位を入れ替え続けられた3番手争いは、残り5周を迎え、カルペが少しリードを広げ始めたように見えた。しかし最終盤になると、ダブルロングラップをこなしたアルマンサも3番手争いの集団に加わり、カルペ、キレス、エステバン、フェルナンデス、ルネッタ、古里、アルマンサにより最後まで表彰台争いが続けられた。

トップに立ったルエダは、7周目以降も首位を守り続けてトップでチェッカー。今シーズン10勝目を飾った。地元オーストラリアの観客が見守る中、ケルソは2位でチェッカー。3周目に1分35秒323のレース最速ラップを記録していたカルペが逃げ切り3位表彰台獲得。ルエダとカルペの二人が表彰台に入ったレッドブル・KTM・アジョは2025年のチームチャンピオンを獲得した。

肺炎で欠場しているデニス・フォッジャ(KTM)の代役参戦ジョエル・エステバン(KTM)が3位と0.058差で自己最高位4位に入った。5位はルーキーのキレス。6位ホンダ勢トップのフェルナンデス。7位ルネッタ。古里は8位、8ポイントを獲得。山中琉聖(KTM)は22位完走。

表彰台ではケルソがオーストラリア特有のブーツでプロセッコを飲むパフォーマンスを披露していた。年間ポイントはルエダ365、ピケラス231、キレス228、今大会はケガで欠場のダビド・ムニョス(KTM)が197。ケルソ179、カルペ173、ホンダ勢トップのフェルナンデスが147。山中は123ポイントで8番手、古里は115ポイントで10番手となっている。

残り3戦となり次戦、第20戦マレーシアGPは、来週、10月24日の金曜日から走行が始まる。

終始トップ争いを続けたホセ・アントニオ・ルエダ(KTM)とジョエル・ケルソ(KTM)

 

MotoGP第19戦オーストラリアMoto3決勝
順位 ライダー 車両 トップ差
1 ホセ・アントニオ・ルエダ KTM
2 ジョエル・ケルソ KTM 0秒829
3 アルバロ・カルペ KTM 12秒638
4 ジョエル・エステバン KTM 12秒696
5 マキシモ・キレス KTM 12秒773
6 アドリアン・フェルナンデス ホンダ 13秒251
7 ルカ・ルネッタ ホンダ 13秒753
8 古里太陽 ホンダ 13秒921
9 ダビド・アルマンサ ホンダ 13秒979
10 マッテオ・ベルテッレ KTM 15秒294
22 山中琉聖 KTM 45秒512