MotoGP第19戦オーストラリアMotoGPクラス3日目、ウオームアップ走行と決勝が日曜日、オーストラリア、フィリップ・アイランド・グランプリ・サーキットで開催された。日本時間午前8時40分から10分間行なわれたウオームアップ走行は、マルコ・ベゼッキ(アプリリア)がトップタイムだった。2番手ジャック・ミラー(ヤマハ)、3番手ペドロ・アコスタ(KTM)。小椋藍(アプリリア)は1分29秒047を記録して7番手だった。

日本時間午後1時(現地時間午後3時)から27周で始まった決勝は、気温21度、路面温度21度、湿度40%、少し風が治まったものの、雨が不安な雲行きだった。インドネシアGPでマルク・マルケス(ドゥカティ)と接触したペナルティーでマルコ・ベゼッキ(アプリリア)がダブルロングラップペナルティー。ブラッド・ビンダー(KTM)とフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は予選でのスロー走行で3ポジションダウンのペナルティーが科されていた。

SAM+SAMというデュオによる国歌斉唱後に始まったスタートは2番グリッドからベゼッキが好スタートでホールショット。ラウル・フェルナンデス(アプリリア)、ペドロ・アコスタ(KTM)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ジャック・ミラー(ヤマハ)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、ポル・エスパロガロ(KTM)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)のトップ10で続いた。

5周目、ベゼッキが1回目のロングラップに入り、3番手でコース復帰。先頭はフェルナンデスに変わった。14番手を走行していたヨハン・ザルコ(ホンダ)と5番手を走行していたミラーは転倒、リタイア。ベゼッキは7周目に2回目のロングラップへ入り、ジャンアントニオの後ろ6番手まで順位を落とした。トップのフェルナンデスは2番手アコスタと0.5以上差を広げた。8周目に入ると、アレックス・マルケスとジャンアントニオがクアルタラロをパス。

10周目、トップはフェルナンデスのまま、ジョアン・ミル(ホンダ)が転倒、リタイア。16周目、10周目1分27秒782のレース最速ラップを記録していたアレックス・マルケスがアコスタを捉え2番手へ浮上した。19周目にはジャンアントニオもアコスタを抜いて3番手へ。23周目でジャンアントニオはアレックス・マルケスも抜いて2番手へ上がった。24周目、18番手から12番手まで順位を上げていたフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)が転倒、リタイア。残り2周の26周目、ロングラップから追い上げたベゼッキがアレックス・マルケスも捉え3番手まで順位を回復。

最後は、5周目以降、安定した走りでトップを守り続けたフェルナンデスがMotoGPクラス初優勝となるチェッカーを受けた。MotoGPクラスで今シーズン7人目、史上トータルでは124人目の優勝者。トラックハウス・MotoGP・チームにとっても初優勝。アプリリアにとっては300勝目の勝利となった。2位はレース後、体調が万全ではなかったと話していたジャンアントニオ。3位はペナルティーから挽回したベゼッキ。小椋は13位完走、3ポイントを獲得した。

年間ポイントは、欠場しているマルク・マルケス(ドゥカティ)545、2番手アレックス・マルケス379、3番手がベゼッキになり282、今日はノーポイントに終わったバニャーヤ274、アコスタ233のトップ5順になった。小椋は73ポイント16番手。

今大会は延べ9万人を超えるファンが集まり、今シーズンMotoGPは300万人を超える観客が来場している。表彰台では3人がシューイを披露し、ブーツをファンに投げてプレゼントした。次戦は来週、第20戦マレーシアGPの走行が10月24日の金曜日に始まる。

MotoGP初優勝を果たしたラウル・フェルナンデス(アプリリア)
スタート時には雨が降ることも懸念されていた

 

MotoGP第19戦オーストラリアMotoGP決勝
順位 ライダー 車両 トップ差
1 ラウル・フェルナンデス アプリリア
2 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ ドゥカティ 1秒418
3 マルコ・ベゼッキ アプリリア 2秒410
4 アレックス・マルケス ドゥカティ 3秒715
5 ペドロ・アコスタ KTM 7秒930
6 ルカ・マリーニ ホンダ 7秒970
7 アレックス・リンス ヤマハ 10秒671
8 ブラッド・ビンダー KTM 12秒270
9 エネア・バスティアニーニ KTM 14秒076
10 ポル・エスパロガロ KTM 16秒861
11 ファビオ・クアルタラロ ヤマハ 16秒965
12 ミゲール・オリベイラ ヤマハ 17秒677
13 小椋藍 アプリリア 17秒928
14 フェルミン・アルデゲール ドゥカティ 18秒413
15 フランコ・モルビデリ ドゥカティ 27秒881
RT ロレンツォ・サルバドーリ アプリリア 34秒169
16 ソムキャット・チャントラ ホンダ 50秒043
17 ミケーレ・ピロ ドゥカティ 50秒303
RT フランチェスコ・バニャーヤ ドゥカティ
RT ジョアン・ミル ホンダ
RT ジャック・ミラー ヤマハ
RT ヨハン・ザルコ ホンダ