MotoGP第20戦マレーシアMoto2クラス3日目、決勝が日曜日、マレーシア、ペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキットで開催された。Moto3決勝の赤旗中断によりMotoGP決勝後の日本時間午後5時30分(現地時間午後4時30分)から17周で開催される予定だったMoto2クラス決勝。

スタートはP.P.からダニエル・オルガド(カレックス)が好スタートでトップを走行していた。2周目、ジョー・ロバーツ(カレックス)が15コーナーで転倒。このマシン撤去のためマーシャルがグラベルに立ち入っていて危険だったため赤旗中断。中断になる前に、佐々木歩夢(カレックス)の後輪と接触したダリン・ビンダー(カレックス)がダニエル・ムニョス(カレックス)を巻き込み転倒。この事故により、スタート前のピットレーンアウトが早過ぎたムニョスのロングラップペナルティーは相殺された。決勝は短縮されて再スタートとなり、ビンダー、ロバーツは再スタートできなかった。

日本時間午後5時45分(現地時間午後4時45分)から11周に短縮されて始まった決勝は、気温34度、路面温度53度、湿度46%、部分的に雲がある晴れたドライコンディション。タイヤ選択は全員が前ソフト後スーパーソフトで同じだった。再スタートも好スタートでオルガドがホールショット。ジェイク・ディクソン(ボスコスクーロ)、アルベルト・アレナス(カレックス)、ダビド・アロンソ(カレックス)、トニー・アルボリーノ(ボスコスクーロ)、マニュエル・ゴンザレス(カレックス)、バリー・バルタス(カレックス)、アレックス・エスクリグ(フォワード)、イザン・グエバラ(ボスコスクーロ)、ムニョスのトップ10で続いた。

2周目にレース最速ラップ2分04秒512を記録したディクソンが、3周目にはオルガドを捉え、トップに立つ。4周目、フィリップ・サラッチ(ボスコスクーロ)がマシントラブルでリタイア。5周目、前戦優勝のセナ・アギウス(カレックス)もマシントラブルでリタイア。トップはディクソンのまま、オルガド、アロンソ、バルタスの2番手争いが続く。5番手にはポイントリーダーのゴンザレスが着け、そこに16番グリッドスタートから追い上げて来たランキング2番手のモレイラが迫っていた。

残り3周となった9周目15コーナー、5番手を走行していたゴンザレスが転倒。再スタートしたものの大きく順位を落とした。トップはディクソンのまま、ディクソンは1位でチェッカーを受けた。ウィニングランでは、2カ月前に逝去した祖父へ向けたスペシャルヘルメットを外し、全身で感謝を伝え、喜びを表現していた。激しい2位争いは、アロンソが制し、アロンソの0.710差3位がバルタス。佐々木は17位完走、國井勇輝(カレックス)は20位完走。

この結果を受けて、年間ポイントリーダーが256ポイントでモレイラに変わった。2番手ゴンザレス247、3番手221ポイントとなったバルタス。優勝したディクソンは215ポイントで4番手。今日は15位1ポイント獲得だったアロン・カネト(カレックス)が213ポイントで5番手。計算上、この5人にはチャンピオンの可能性が残った。佐々木は24ポイント22番手。

唯一チャンピオンが確定していないMoto2クラス、混戦の様相は激しくなり、次戦、第21戦ポルトガルGPは、2週間後の11月8日、金曜日から走行が始まる。

今季3勝目を飾ったジェイク・ディクソン(ボスコスクーロ)来期は、ホンダでWSBKに参戦する

 

MotoGP第20戦マレーシアMoto2決勝
順位 ライダー 車両 トップ差
1 ジェイク・ディクソン ボスコスクーロ
2 ダビド・アロンソ カレックス 2秒035
3 バリー・バルタス カレックス 2秒745
4 ダニエル・オルガド カレックス 4秒358
5 ディオゴ・モレイラ カレックス 5秒672
6 アルベルト・アレナス カレックス 6秒699
7 ダニエル・ムニョス カレックス 7秒699
8 アレックス・エスクリグ フォワード 7秒704
9 コリン・ベイヤー カレックス 10秒070
10 トニー・アルボリーノ ボスコスクーロ 11秒726
17 佐々木歩夢 カレックス 16秒448
20 國井勇輝 カレックス 23秒091