MotoGP第11戦ドイツMotoGPクラス3日目、ウオームアップ走行と決勝が日曜日、ドイツ、ザクセンリンクで開催された。日本時間午後4時40分(現地時間午前9時40分)から10分間行なわれたウオームアップ走行は、気温16度、路面温度17度、湿度86%、場所によっては雨も降るウエットコンディション。昨日の転倒により、マーベリック・ビニャーレス(KTM)とフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)は今日から欠場。

この走行では、1番手マルク・マルケス(ドゥカティ)、2番手ヨハン・ザルコ(ホンダ)、3番手ミゲール・オリベイラ(ヤマハ)だった。小椋藍(アプリリア)は15番手で1分30秒866。

日本時間午後9時(現地時間午後2時)から30周で開催された決勝は、気温21度、路面温度27度、湿度65%、曇ってはいるものの、場所により青空も見えだすドライコンディション。風速17km/hという強風が時折吹いた。スタート前にはヘリコプターのパフォーマンス飛行やブラスバンドによるドイツ国家演奏が行なわれ、満席の観客が見守る中で争われた。

P.P.スタートのマルク・マルケスはホールショット獲得後、5周目には1分20秒704のレース最速を記録、その後も安定したタイムを刻み、首位を守り続けた。2周目、ロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)が転倒。一度ピットへ入るが、サルバドーリは再スタートして周回遅れで走行を続けた。

3周目13コーナーでオリベイラが転倒。4周目2コーナーでは、5番手を走行していたペドロ・アコスタ(KTM)が転倒。トップはマルク・マルケス、2番手ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、3番手マルコ・ベゼッキ(アプリリア)、4番手アレックス・マルケス(ドゥカティ)、5番手フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)の順。6番手をザルコ、ジャック・ミラー(ヤマハ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ブラッド・ビンダー(KTM)で争っていた。

トップ5は、折り返し過ぎまで変わらず、18周目、1コーナーでジャンアントニオが転倒。続くようにザルコも1コーナーで転倒。21周目には2番手に浮上していたベゼッキが同じ1コーナーで転倒。22周目、17番グリッドから10番手まで順位を上げていた小椋が、1コーナーでスライド、コントロールを失い、前を走るジョアン・ミル(ホンダ)を巻き込み転倒。その後、同じ場所で再びサルバドーリも転倒。

トップのマルク・マルケスは、一度も順位を下げることなく、首位でチェッカー。得意な反時計回り、ザクセンリンクで迎えた200戦目は、このサーキット9度目のMotoGP優勝。通算では最高峰クラス69勝目を挙げ、ジャコモ・アゴスティーニを抜いて、単独2番手の最高峰クラス勝利数となった。現在トップはバレンティーノ・ロッシで89勝。スプリント、決勝のダブル優勝は今季7回目で、1シーズンのダブル優勝記録を自身で更新した。

2位のアレックス・マルケスはMotoGP100戦目で、今季7回目の表彰台。決勝でのマルケス兄弟ワンツーフィニッシュは今シーズン5回目。3位のバニャーヤは、今季7回目の決勝表彰台。4位のクアルタラロは、決勝の結果としてはスペインGPの2位に続く今シーズンベストリザルト。5位は12番グリッドから順位を上げたルーキーのフェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)。6位のルカ・マリーニ(ホンダ)はホンダ移籍後ベストリザルト。7位ビンダー、8位ミラー、9位ラウル・フェルナンデス(アプリリア)、10位アレックス・リンス(ヤマハ)。完走10台の過酷なレースとなった。

年間ポイントはマルク・マルケス344、アレックス・マルケス261、バニャーヤ197。小椋は49ポイント14番手。後半戦に突入する第12戦チェコGPは、来週、金曜日に始まる。

兄マルク・マルケス(ドゥカティ)はMotoGP200戦目、弟アレックス・マルケス(ドゥカティ)は100戦目を迎えた
ドイツGP最高記録更新となる延べ256441人の観衆で埋め尽くされたザクセンリンク

 

MotoGP第11戦ドイツMotoGP決勝
順位 ライダー 車両 トップ差
1 マルク・マルケス ドゥカティ
2 アレックス・マルケス ドゥカティ 6秒380
3 フランチェスコ・バニャーヤ ドゥカティ 7秒080
4 ファビオ・クアルタラロ ヤマハ 18秒738
5 フェルミン・アルデゲール・アルデゲール ドゥカティ 18秒916
6 ルカ・マリーニ ホンダ 24秒743
7 ブラッド・ビンダー KTM 24秒820
8 ジャック・ミラー ヤマハ 25秒757
9 ラウル・フェルナンデス アプリリア 25秒859
10 アレックス・リンス ヤマハ 39秒419
RT ジョアン・ミル ホンダ
RT 小椋藍 アプリリア
RT マルコ・ベゼッキ アプリリア
RT ロレンツォ・サルバドーリ アプリリア
RT ファビオ・ディ・ジャンアントニオ ドゥカティ
RT ヨハン・ザルコ ホンダ
RT ペドロ・アコスタ KTM
RT ミゲール・オリベイラ ヤマハ