MotoGP第12戦チェコMotoGPクラス3日目、ウオームアップ走行と決勝が日曜日、チェコ、ブルノ・サーキットで開催された。日本時間午後4時40分(現地時間午前10時40分)から10分間行なわれたウオームアップ走行は、気温23度、路面温度33度、湿度58%、晴れ渡ったドライコンディション。

この走行トップはマルク・マルケス(ドゥカティ)、2番手マルコ・ベゼッキ(アプリリア)、3番手アレックス・マルケス(ドゥカティ)だった。小椋藍(アプリリア)は1分53秒902を記録して6番手だった。中上貴晶(ホンダ)は、昨日のスプリントでの転倒により、膝を負傷し決勝は欠場。

日本時間午後9時(現地時間午後2時)から21周で開催された決勝は、気温27度、路面温度40度、湿度46%、少し雲があるドライコンディション。歌手のパベル・クレノチがチェコ国家斉唱。今大会は、延べ219544人の観客が訪れた。タイヤ選択は、ヨハン・ザルコ(ホンダ)は前ミディアム後ソフト、それ以外は全員が前後ミディアムタイヤを選択した。

スタートは、P.P.のフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)がホールショットを奪い、バニャーヤ、マルコ・ベゼッキ(アプリリア)、マルク・マルケス(ドゥカティ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ペドロ・アコスタ(KTM)、ジョアン・ミル(ホンダ)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、ジャック・ミラー(ヤマハ)、エネア・アスティアニーニ(KTM)のトップ10で2周目を迎えた。

2周目、12コーナーでインに入りスライドしたアレックス・マルケスに巻き込まれる状態でミルも転倒、二人はリタイア。レース後、アレックス・マルケスには次戦、ダブルロングラップが科された。

2周目にはバニャーヤをパスしたベゼッキがトップに立ち、マルク・マルケスもバニャーヤを抜いた。3周目にはアコスタもバニャーヤを抜いて3番手へ。6周目にはバスティアニーニもバニャーヤを捉えたが、バスティアニーニは7周目3コーナーで転倒。8周目3コーナーでマルク・マルケスはベゼッキを捉え、首位に立つ。

その後は15周目レース最速の1分53秒691を記録、ベゼッキとの差を1.5秒以上広げていた。ベゼッキの後ろに、アコスタ、バニャーヤが続き、その後方にはラウル・フェルナンデス(アプリリア)が順位を上げていた。更に、クアルタラロ、カタールGP以来の復帰戦となったホルヘ・マルティン(アプリリア)、ミラー、ブラッド・ビンダー(KTM)、フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)と続いた。

18周目には、マルク・マルケスとベゼッキの差は2.3秒以上開き、3番手アコスタに4番手バニャーヤは再び0.655と迫り出した。20周目、ベゼッキは少しペースを上げたものの、マルク・マルケスには追い付かず、マルク・マルケスがトップでチェッカー。チェッカーフラッグを振っていたのは、子供の頃からブルノ・サーキットに来ていたというレースファンのチェコ共和国ペトル・パベル大統領。

2位ベゼッキ、3位はバニャーヤから逃げ切ったアコスタ。アコスタは今季、決勝初の表彰台。4位バニャーヤ、5位ラウル・フェルナンデス、6位クアルタラロ、7位マルティン、8位ビンダー、9位は代役参戦のポル・エスパロガロ(KTM)、10位ミラー。アルデゲールは8位でチェッカーを受けていたが、最終ラップまでにトラックリミットが重なり、3秒加算ペナルティーで11位。12位ルカ・マリーニ(ホンダ)、13位ザルコ、14位小椋、15位アレックス・リンス(ヤマハ)。

年間ポイントは、ドゥカティライダー初の5連勝を飾ったマルク・マルケスが381、2番手アレックス・マルケス261。次戦は8月15日に第13戦オーストリアGPが始まる。

20番グリッドスタートの小椋藍(アプリリア)は14位2ポイント獲得した

 

チェコGP過去最多延べ219544人の観客が訪れた。それを受け、2025年は前半12戦で200万人を超える観客がMotoGPを観戦したこととなった。

 

MotoGP第12戦チェコMotoGP決勝
順位 ライダー 車両 トップ差
1 マルク・マルケス ドゥカティ
2 マルコ・ベゼッキ アプリリア 1秒753
3 ペドロ・アコスタ KTM 3秒366
4 フランチェスコ・バニャーヤ ドゥカティ 3秒879
5 ラウル・フェルナンデス アプリリア 10秒045
6 ファビオ・クアルタラロ ヤマハ 11秒039
7 ホルヘ・マルティン アプリリア 15秒820
8 ブラッド・ビンダー KTM 17秒371
9 ポル・エスパロガロ KTM 18秒163
10 ジャック・ミラー ヤマハ 18秒669
11 フェルミン・アルデゲール ドゥカティ 19秒781
12 ルカ・マリーニ ホンダ 20秒778
13 ヨハン・ザルコ ホンダ 20秒961
14 小椋藍 アプリリア 21秒904
15 アレックス・リンス ヤマハ 22秒563
16 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ ドゥカティ 24秒729
17 ミゲール・オリベイラ ヤマハ 27秒640
18 アウグスト・フェルナンデス ヤマハ 28秒310
RT エネア・バスティアニーニ KTM
RT ジョアン・ミル ホンダ
RT アレックス・マルケス ドゥカティ