全日本ロードレース選手権第4戦もてぎのJSB1000レース1は浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)が優勝した。
気温34度の中、15周でスタートしたレース1。ホールショットを奪ったのは野左根航汰(Astemo Pro Honda SI Racing)。オープニングラップで津田拓也(Team SUZUKI CN CHALLENGE)がトップ浮上。中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、浦本が続く。この4台を追いかけていた名越哲平(SDG Team HARC-PRO.Honda)は2周目にマシントラブルに見舞われてコースサイドで止まってしまう。
すぐにトップ奪回した野左根。浦本がすきをねらう。その2台を冷静に見ながら周回を開始した中須賀。津田は集団最後尾の4番手にポジションダウン。
4周目にいよいよ浦本が首位奪取。BMW、ホンダ、ヤマハ、スズキの順に。
浦本は少しずつ後方を引き離しにかかる。これを見た中須賀は野左根をかわして2番手浮上。野左根を引き離して単身、浦本を追いかけ始める。野左根は津田との表彰台争いに移行。津田がこれを制して単独3番手走行を開始。
レース後半。浦本、中須賀、津田とトップ3はそれぞれ単独で周回を重ねる。後方では野左根が追い上げてきた水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)に4位を挑まれる。
浦本は最後まで快走を見せ、BMWの初優勝を達成。チームにも初優勝をプレゼントした。

●優勝/浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)
「率直にうれしいです。でもレース2があるので、手放しでは喜べないなという感じです。すごくうれしいんですけど、気を引き締めて明日のレース2も頑張ろうという気持ちです」
「序盤に野左根選手が前を走っていて、1分49秒真ん中から前半くらいのペースでした。前に出て全開で走ったら1分48秒後半くらいが出ましたが、中須賀選手が来るだろうなと思っていたので、追いつかれるまではとにかく一生懸命走ろうと思って走っていました」
「ストレートスピードの速さはレース中においてもタイムを出すにおいてもすごく武器になりますし、後半にタイヤが厳しくなったあとでもペースを落とさずに走れる制御になっているので、その辺りが強みかなと思っています」

●2位/中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)
「開幕のもてぎ戦でも浦本選手と戦い、かなり手強かったので、恐らく今回もきつい戦いになるなと思っていました。水野選手が本調子ではなかったので、今日は2台から3台の戦いになるんじゃないかなと想像し、前回のもてぎから自分なりにアジャストして臨みました。でも今回は浦本選手が最後まで辛抱強い走りで、最後には離されてしまい完敗でした。これが浦本選手の初優勝ということで、おめでとうと心から言いたいです。自分自身も次に向けて今日のようなレース展開にならないように、明日も精一杯全力で戦いたいなと思っています」
「明日はコンディションがさらに厳しくなる予報なので、タフになるだろうし、今日より5周も長いので、また違う展開があるのかなと思っています」

●3位/津田拓也(Team SUZUKI CN CHALLENGE)
「最初は何とか食らいつき、後半は前が見えるところでレースがしたいなと思ったんですけど、やっぱりトップ2台のペースは自分より速くて、ついていくことができませんでした」
「開幕戦はすごく苦労していて、昨年のカーボンニュートラルのパーツを使っていく上で機能させられなかった部分もあったんですけど、ここにきて今まで使ったことがないパーツが機能させられるようになってきたので、開幕戦のもてぎよりはペースが上がりました。夏なのに、予選も開幕戦よりタイムがよかったので、そういうのはプラスだなと思います。前進することが重要なので、トップには追いついてないですけど、少しずつでもトップに追いつけるように明日も頑張っていきます」