MotoGP第17戦日本MotoGPクラス2日目、スプリントが土曜日、栃木県、モビリティー・リゾート・もてぎで開催された。午後3時にスタートされたスプリントは、気温29度、路面温度45度、湿度45%、雲が増えてはきたものの、晴れ間も多いドライコンディション。タイヤ選択はラウル・フェルナンデス(アプリリア)が前後ミディアム、それ以外は全員前ミディアム後ソフトたっだ。

スタートは、P.P.スタートのフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)がホールショットを獲得。その後方で、コントロールを失ったホルヘ・マルティン(アプリリア)がマルコ・ベゼッキ(アプリリア)を巻き込み1コーナーで転倒。アレックス・リンス(ヤマハ)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)、ジャック・ミラー(ヤマハ)も余波を受け、順位を落とした。マルティンとベゼッキはメディカルチェックへ向かい、マルティンは右肩の脱臼、鎖骨骨折が判明。明日からは欠場。ベゼッキは右足の打撲があるものの、明日からも参戦できる。

トップのバニャーヤは、3周目1分43秒721のレース最速をマークし、2番手以降を徐々に離す。2番手以降は、ジョアン・ミル(ホンダ)、ペドロ・アコスタ(KTM)、マルク・マルケス(ドゥカティ)、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、フェルナンデス、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、小椋藍(アプリリア)の順で2周目に入った。

アコスタは2周目5コーナーでミルをパス、2番手に上がった。3番手となったミルはマルク・マルケスのオーバーテイクを受けながらも、抜き返しを続け、7周目が終わるまでは3番手をキープした。後方ではエネア・バスティアニーニ(KTM)が7周目にマシントラブルでリタイア。8周目に入ると、マルク・マルケスが10コーナーでミルを抜いた。

9周目、10番手を走行していた小椋が、前を行くアレックス・マルケスをパスし9番手浮上。トップのバニャーヤは2番手アコスタを2.7秒以上離し10周目に入った。10周目、マルク・マルケスは再び10コーナー、今度はアコスタも抜いて、2番手に上がった。後方ではザルコがマシントラブルでピットイン、リタイア。

最終ラップ、ジャック・ミラー(ヤマハ)が転倒、リタイア。トップはバニャーヤのまま、12周を終えてチェッカー。今季初スプリント優勝、昨年自身が優勝したときよりも速いトータルタイムだった。2位マルク・マルケス、3位アコスタ。4位ミル、自己最高スプリント順位。5位モルビデリ、6位クアルタラロ、7位マリーニ、8位フェルナンデス、9位が小椋。小椋は1ポイント獲得。中上は14位完走。

マルク・マルケスのチャンピオンを阻止できる可能性が唯一あるアレックス・マルケス(ドゥカティ)は10位ノーポイントに終わった。これにより、マルク・マルケスは明日2位以上でチャンピオンが決定する。3位の場合、アレックス・マルケスが優勝しなければチャンピオン。4、5、6位の場合、アレックス・マルケスが3位以下で決定。マルクがノーポイントに終わっても、アレックスが9位までに入らなければ、チャンピオンは決まる。

明日は午前9時40分から10分間のウオームアップ走行後、パレード、Moto3決勝、Moto2決勝があり、いよいよ午後2時から24周のMotoGP決勝が始まる。

スタートは1コーナーから波乱があった
ポールポジションからスプリント優勝を果たしたフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)

 

MotoGP第17戦日本MotoGPスプリント
順位 ライダー 車両 トップ差
1 フランチェスコ・バニャーヤ ドゥカティ
2 マルク・マルケス ドゥカティ 1秒842
3 ペドロ・アコスタ KTM 3秒674
4 ジョアン・ミル ホンダ 4秒300
5 フランコ・モルビデリ ドゥカティ 5秒130
6 ファビオ・クアルタラロ ヤマハ 8秒913
7 ルカ・マリーニ ホンダ 9秒102
8 ラウル・フェルナンデス アプリリア 10秒334
9 小椋藍 アプリリア 10秒480
10 アレックス・マルケス ドゥカティ 11秒487
11 フェルミン・アルデゲール ドゥカティ 13秒492
12 ブラッド・ビンダー KTM 13秒823
13 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ ドゥカティ 15秒425
14 中上貴晶 ホンダ 16秒352
15 ミゲール・オリベイラ ヤマハ 18秒211
16 マーベリック・ビニャーレス KTM 20秒706
17 ソムキャット・チャントラ ホンダ 21秒883
18 アレックス・リンス ヤマハ 43秒428
RT ジャック・ミラー ヤマハ
RT ヨハン・ザルコ ホンダ
RT エネア・バスティアニーニ KTM
RT マルコ・ベゼッキ アプリリア
RT ホルヘ・マルティン アプリリア