MotoGP第18戦インドネシアMotoGPクラス3日目、ウオームアップ走行と決勝が土曜日、インドネシア、ロンボク島のプルタミナ・マンダリカ・インターナショナル・ストリート・サーキットで開催された。日本時間午前11時40分(現地時間午前10時40分)から10分行なわれたウオームアップ走行では、1番手ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、2番手マルク・マルケス(ドゥカティ)、3番手アレックス・マルケス(ドゥカティ)だった。

日本時間午後4時(現地時間午後3時)から26周で開催された決勝は、気温30度、路面温度55度、湿度74%、部分的に雲はあるが晴れたドライコンディション。昨日までよりも風も湿気もあった。タイヤ選択は、クアルタラロが前ハード後ソフト、ペドロ・アコスタ(KTM)は前後ミディアム、アレックス・リンス(ヤマハ)とミゲール・オリベイラ(ヤマハ)は前後ソフト、他は前ソフト後ミディアムだった。スタートの前の国歌斉唱まで、マーチングバンドや伝統楽器などによるかなり華やかなセレモニーがあった。

好スタートでホールショットを奪ったのはアコスタ。ルカ・マリーニ(ホンダ)、フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)、アレックス・リンス(ヤマハ)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)、クアルタラロ、ジョアン・ミル(ホンダ)、アレックス・マルケス、ブラッド・ビンダー(KTM)、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)のトップ10で続いた。スタートで出遅れたP.P.マルコ・ベゼッキ(アプリリア)は7コーナーの進入で前を走っていたマルク・マルケスのリアに接触。マルク・マルケスは、そのまま激しく転倒。ベゼッキはグラベルへ突っ込み、その後に転倒。両者メディカルへ運ばれた結果は、マルク・マルケスは鎖骨と右腕に骨折の疑いで今晩マドリードの病院へ向かい、精密検査後に治療方針を決める予定。ベゼッキの骨には異常はないと報道された。事故直後にベゼッキは駆け寄って謝っていた。

トップはアコスタのまま3周目、ミルも転倒。アルデゲールはマリーニをパスし2番手に上がった。7周目を迎えると、アルデゲールがアコスタも捉えトップに立つ。以後、アコスタ以降の2番手争いが混戦となる中、アルデゲールは9周目レース最速の1分30秒499をマーク。その後も15周目までただ一人1分30秒台を続け、2位のアコスタに6.987の大差を付けトップでチェッカー。マルクに続く史上2番目20歳183日で最高峰クラス優勝を果たした。

激しい2番手争いは、リンス、アレックス・マルケスと入れ替わったものの、ラスト3周でアコスタが奪還して2位。3位はアレックス・マルケス。4位にはビンダーが入った。5位マリーニ、6位フェルナンデス、7位クアルタラロ。8位モルビデリ、9位ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、10位リンス。11位オリベイラ、12位ヨハン・ザルコ(ホンダ)、13位ソムキャット・チャントラ(ホンダ)。14位は24周目に転倒、再スタートのジャック・ミラー(ヤマハ)。完走14名の過酷なレースとなった。エネア・バスティアニーニ(KTM)は12周でピットイン、リタイア。フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)は最後尾を走行中、8周目に転倒、リタイア。

この結果を受け、現在362ポイント獲得のアレックス・マルケスが、インディペンデントライダーのタイトルを獲得。優勝したアルデゲールは、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。

残り4戦となり、次戦の第19戦オーストラリアGPの走行は、2週間後の金曜日、10月17日から始まる。

昨日のスプリントで学んだことを活かしたと話していたフェルミン・アルデゲール(奥)と誰よりも2番手バトルを続けたペドロ・アコスタ(手前)
延べ140324人の観衆に見守られたインドネシアGP。前からルカ・マリーニ(ホンダ)、ペドロ・アコスタ(KTM)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)

 

MotoGP第18戦インドネシアMotoGP決勝
順位 ライダー 車両 トップ差
1 フェルミン・アルデゲール ドゥカティ
2 ペドロ・アコスタ KTM 6秒987
3 アレックス・マルケス ドゥカティ 7秒896
4 ブラッド・ビンダー KTM 8秒901
5 ルカ・マリーニ ホンダ 9秒129
6 ラウル・フェルナンデス アプリリア 9秒709
7 ファビオ・クアルタラロ ヤマハ 9秒894
8 フランコ・モルビデリ ドゥカティ 10秒087
9 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ ドゥカティ 10秒350
10 アレックス・リンス ヤマハ 13秒223
11 ミゲール・オリベイラ ヤマハ 19秒769
12 ヨハン・ザルコ ホンダ 27秒597
13 ソムキャット・チャントラ ホンダ 48秒035
14 ジャック・ミラー ヤマハ 55秒540
RT エネア・バスティアニーニ KTM
RT フランチェスコ・バニャーヤ ドゥカティ
RT ジョアン・ミル ホンダ
RT マルコ・ベゼッキ アプリリア
RT マルク・マルケス ドゥカティ