アルデゲール+ドゥカティのコンビの優位性
スプリントでフェルミン・アルデゲールは1周目から最終ラップの2周前までレースをリードしていたが、マルコ・ベゼッキに待望の初優勝を〝奪われて〟しまった。その悔しさは計り知れないものだった。幸いなことに、現行のダブルレース形式のおかげで、24時間後には悔しさを完全な喜びへと変えることができた。ベゼッキが1周目でリタイアし、コース上にいなくなったことで、フェルミンを止める者はだれもいなくなった。彼は他のライダーをはるかに凌ぐペースを見せ、7周目にペドロ・アコスタを抜き去ると、そのままチェッカーフラッグに向かって疾走した。
アルデゲールは、トップカテゴリーで優勝した史上2番目に若いライダーとなった。1番若いライダーはだれだったか、ご存じだろうか?

ベゼッキとマルク・マルケスの間での出来事
イタリア人ライダーは、スタートグリッドの最前列というポジションを再び無駄にしてしまい(第1コーナーには9番手で進入)、挽回しようと焦ったあまり、第6コーナーに深く入りすぎてマルク・マルケスに衝突した。二人とも転倒し、マルクがより大きなダメージを受けた。スペイン人ライダーは右肩を負傷しており、損傷の程度を正確に評価するために必要な検査を受けた後、回復期間が明らかになる。

アコスタのレースマネジメント
恐らく、ペドロがMotoGPライダーになって以来、最高のレースだった。結果というよりも、そのレースマネジメントがすばらしかった。最大のライバルであるアルデゲールに抜かれたとき、彼は〝衝動性〟を抑え、彼と戦うべきではないと受け入れた。そこから、彼は自分のペースを刻み、Moto3のような列を後ろに引き起こした。レース終盤に敵対行為が激化したとき、彼は自分の手札をうまく使い、アレックス・リンスを利用して、温度が低すぎたフロントタイヤの温度を上げることに成功した。これこそが、私たちが望むアコスタの姿だ。
レース後、彼はフィリップアイランドに向けてKTMからのアップグレードを期待しているとコメントした。

リンスのリアタイヤの〝死〟
レースのタイヤ選択にはばらつきがあった。リンスは、他のヤマハライダーと同様、リアにソフトコンパウンドを選択。これにより、レースの最初の2/3は表彰台を争うことができたが、その後パフォーマンスは急落。表彰台争いから一転、リンスは10位でゴールした。
いずれにせよ、リンスが本来あるべき順位で走っている姿を見られたのはよかった。

アレックス・マルケスの成熟
7番手スタートのアレックスは、最初の周回で一つ順位を落とした。しかし、動揺するどころか、マルケス兄弟の弟はそこから成熟したライダーとしての走りを見せた。2周目にはグリッドでの順位を取り戻し、10周目には6位、15周目には5位、22周目には3位、24周目には2位となり、最終的には3位でゴールした…。 アレックスとマルクが兄弟だとは信じられないほどだ。

(マニュエル・ペチーノ)