SBK(スーパーバイク世界選手権)第12戦(最終戦)ヘレスラウンドは、スペインのヘレスで2日目のレース1が開催された。
SBKレース1
SBKのレース1は気温29度、路面温度30度のコンディションの下、20周で争われた。
ポールポジションスタートのニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)が好スタートでレースをリード。2番手スタートのトプラク・ラズガットリオグル(BMW)はブレガに続いていたが、1周目のバックストレートエンドのヘアピンでラインを外し、1周目を3番手で終える。
ラズガットリオグルが2番手のアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)らと競り合う間に、トップを行くブレガは1周目に1秒284、2周目にはファステストラップを記録して、2秒111と2番手以下との差を広げて序盤から独走体制に入る。
2周目のバックストレートエンドのヘアピンでイアンノーネを交わして2番手に復帰したラズガットリオグルだが、この時点でトップを行くブレガとは2秒146差があった。
その後、ブレガはラズガットリオグルとの差を広げ、レース中盤の10周目には3秒733、レース終盤に差し掛かると最大約4秒のリードをとって、ポールtoウインで今シーズン9勝目(フルレース)を記録。
ラズガットリオグルは無理にブレガを追わず、単独2番手をキープして2位でチェッカーを受けた。この結果、ランキングトップのラズガットリオグルとランキング2位のブレガのポイント差は34ポイントとなり、日曜日のスーパーポールレース、レース2でタイトル争いに決着をつけることとなった。
3番手争いは、イアンノーネがリード、中盤まではアレックス・ロウズ(ビモータ・カワサキ)、チャビ・ビエルへ(ホンダ)との3人のライダーによるバトルが展開されていたが、10周目にビエルヘを交わして5番手、12周目にアレックス・ロウズを交わして4番手に浮上したアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)が、イアンノーネとの接戦を制して15周目に3番手に浮上。終盤にはイアンノーネを振り切って単独3番手となり、3位表彰台を獲得した。
4位にイアンノーネ、5位にビエルへが続き、アレックス・ロウズは6位に入賞。
7位にアンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)、8位にレミー・ガードナー(ヤマハ)、9位にタラン・マッケンジー(ドゥカティ)、10位にマイケル・ファン・デル・マーク(BMW)が入賞した。
アクセル・バッサーニ(ビモータ・カワサキ)が11位、イケル・レクオナ(ホンダ)が12位、ヤリ・モンテッラ(ドゥカティ)が13位、ギャレット・ガーロフ(カワサキ)が14位、ライアン・ビッカーズ(ドゥカティ)が15位に入賞。
バハティン・ソフォグル(ヤマハ)は16位、ルーカス・トロビッチ(ドゥカティ)は17位、ティト・ラバット(ホンダ)は18位、ニコラス・スピネッリ(ドゥカティ)は19位、ミシェル・ルーベン・リナルディ(ヤマハ)は20位、ボビー・フォン(ヤマハ)は21位、ザクワン・ザイディ(ホンダ)は22位でチェッカーを受けた。
アレッサンドロ・デルビアンコ(ヤマハ)は4周目の5コーナーで転倒リタイア。ジョナサン・レイ(ヤマハ)は8番手走行中の3周目の4コーナーで転倒リタイアに終わった。スーパーポールで3番手を獲得していたサム・ロウズ(ドゥカティ)は先週のエストリルラウンド欠場の理由となった胸部打撲のケガが悪化したため、今レースを欠場することになった。
SSPレース1
SSP(スーパースポーツ世界選手権)のレース1は気温29度、路面温度32度のドライコンディションの下、17周で争われた。
序盤からジャン・オンジュ(ヤマハ)、ステファノ・マンジ(ヤマハ)、ジェレミー・アルコバ(カワサキ)、ジャウメ・マシア(ドゥカティ)らがトップ集団を形成し、接戦の争いを展開。
最終ラップまでこの4人のライダーによるトップ争いが繰り広げられ、アルコバがトップで最終ラップに入るが、最終コーナーでマンジがアルコバをインから交わしてトップに浮上し優勝した。僅差の2位にアルコバ、3位にマシアが続いたが、マシアは最終ラップの最終コーナーでのトラックリミットオーバーのペナルティを受けて1ポジション降格、4位でチェッカーを受けたオンジュが3位表彰台を獲得した。
鳥羽海渡(ホンダ)は終始ポイント圏内を争い、15位に入賞、岡本裕生(ヤマハ)は25位でチェッカーを受けた。
SSP300レース1
SSP300(スーパースポーツ300世界選手権)のレース1は11周の予定でスタートしたがトップグループが5周目に入ったところで2コーナー付近で多重クラッシュが発生し、赤旗中断。気温28度、路面温度28度のドライコンディションの下、5周の再スタートレースとなった。
最終ラップまで10人のライダーが接戦のトップ集団を形成。マッテオ・バヌッチ(ヤマハ)が最終ラップにわずかに抜け出すが、最終コーナーでダビド・サルバドール(カワサキ)がバヌッチを交わしてトップに立つ。しかし、ゴールラインまでにサルバドールのスリップストリームから抜け出すことに成功したバヌッチが0秒019差でトップでチェッカーを受け、今シーズン3勝目を達成。
サルバドールが2位、3位にダニエル・モゲダ(カワサキ)が入賞した。チャンピオンシップ争いはポイントリーダーのベナット・フェルナンデス(Kove)が再スタートレースのトップ争い中にグラベルに飛び出し、16位でチェッカーとノーポイントに終わり、ランキング2番手のカーター・トンプソン(カワサキ)は赤旗前に転倒を喫し後退。再スタートレースで8位まで追い上げ、ポイントを獲得。フェルナンデスがランキングトップにつけるが、トンプソンとの差は1ポイントとなった。
FIM WCRレース1
FIM WCR(ウーマンズ・レーシング世界選手権)のレース1は気温26度、路面温度24度のドライコンディションの下、11周の予定でスタートしたが、1周目に赤旗が出て中断。9周でレースは仕切り直しとなった。
ポールスタートのマリア・エレーラ(ヤマハ)、ワイルドカード参戦のパオラ・ラモス(ヤマハ)、クロエ・ジョーンズ(ヤマハ)、ビアトリス・ネイラ(ヤマハ)の4人が最終ラップまで接戦のトップ争いを展開。ラモスがトップでチェッカーを受けたが、レース中の危険ライディングによるロングラップペナルティを消化しなかったため、レースタイムに3秒のペナルティタイムが科され、2位でチェッカーを受けたエレーラが優勝。今シーズン5勝目をマークした。
3位でチェッカーを受けたジョーンズが2位、4位でチェッカーを受けたネイラが3位となり表彰台を獲得。ラモスは4位となった。
SBK第12戦スペイン(ヘレス) SBK決勝レース1 リザルト(20周)
1 | ニッコロ・ブレガ(ドゥカティ) | 33分19秒744 |
2 | トプラク・ラズガットリオグル(BMW) | 3秒766 |
3 | アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ) | 9秒569 |
4 | アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ) | 11秒221 |
5 | チャビ・ビエルへ(ホンダ) | 12秒272 |
6 | アレックス・ロウズ(ビモータ・カワサキ) | 12秒755 |
7 | アンドレア・ロカテッリ(ヤマハ) | 17秒145 |
8 | レミー・ガードナー(ヤマハ) | 19秒350 |
9 | タラン・マッケンジー(ドゥカティ) | 19秒737 |
10 | マイケル・ファン・デル・マーク(BMW) | 23秒343 |
11 | アクセル・バッサーニ(ビモータ・カワサキ) | 23秒906 |
12 | イケル・レクオナ(ホンダ) | 24秒285 |
13 | ヤリ・モンテッラ(ドゥカティ) | 25秒663 |
14 | ギャレット・ガーロフ(カワサキ) | 28秒283 |
15 | ライアン・ビッカーズ(ドゥカティ) | 28秒682 |
16 | バハティン・ソフォグル(ヤマハ) | 32秒317 |
17 | ルーカス・トロビッチ(ドゥカティ) | 34秒119 |
18 | ティト・ラバット(ホンダ) | 40秒272 |
19 | ニコラス・スピネッリ(ドゥカティ) | 40秒448 |
20 | ミシェル・ルーベン・リナルディ(ヤマハ) | 51秒073 |
21 | ボビー・フォン(ヤマハ) | 52秒092 |
22 | ザクワン・ザイディ(ホンダ) | 1分08秒437 |
R | アレッサンドロ・デルビアンコ(ヤマハ) | 17周差 |
R | ジョナサン・レイ(ヤマハ) | 18周差 |