MotoGP第21戦ポルトガルGPが今週末、ポルトガル、最南端のリゾート地、アルガルヴェ地方にあるアウトードロモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェ、通称ポルティマオ・サーキットで開催される。全長距離4.59km、最大ストレート970m、右コーナー9、左コーナー6。

MotoGPクラスは、チャンピオンのマルク・マルケス(ドゥカティ)、昨年王者のホルヘ・マルティン、マーベリック・ビニャーレス(KTM)の欠場が続く。今大会、マルク・マルケス代役は、シーズンが終了したWSBKから、ランキング2位を獲得したニコロ・ブレガ(ドゥカティ)が参戦。ロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)、ポル・エスパロガロ(KTM)は引き続き代役出場する。

マレーシアGPでは、史上初の年間ポイント兄弟ワンツーとなる年間ランク2位を決勝優勝で確定したアレックス・マルケス(ドゥカティ)。年間ポイント3番手の争いは、マルコ・ベゼッキ(アプリリア)291とフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)286で5ポイント差となっている。バニャーヤと26ポイント差の5番手ペドロ・アコスタ(KTM)は、今季8人目となる決勝優勝者の有力候補。

年間ランク6番手はフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)227とファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)226のチームメイト同士による1点差の戦いになって今大会を迎える。二人の後には186ポイントでルーキーのフェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)。前戦、決勝5位を獲得したファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が182ポイントでアルデゲールに4ポイント差まで迫った。今シーズン初優勝を既に遂げているラウル・フェルナンデス(アプリリア)は146ポイントで10番手。

11番手以降のヨハン・ザルコ(ホンダ)、ブラッド・ビンダー(KTM)、ルカ・マリーニ(ホンダ)、エネア・バスティアニーニ(KTM)の4人は僅か28ポイント差の中に居る。15番手にはマレーシア決勝3位表彰台を獲得したジョアン・ミル(ホンダ)。第5、6戦のヘレス、ルマンに続き、2戦連続トップ10圏内を目指す小椋藍(アプリリア)は現在79ポイントで16番手。

去年のポルトガルGPではスプリント、決勝共に5位のジャック・ミラー(ヤマハ)。2023年のポルトガル決勝では10位に入っているアレックス・リンス(ヤマハ)。ソムキャット・チャントラ(ホンダ)はWSBKへ移る前のMotoGPで残り2戦、ポイント獲得を目指す。同じく来期WSBKのミゲール・オリベイラ(ヤマハ)にとって地元のポルトガルは2020年MotoGPクラス初優勝を果たした場所。

Moto2クラスでは、マレーシアでディオゴ・モレイラ(カレックス)がポイントリーダーとなり、マニュエル・ゴンザレス(カレックス)、バリー・バルタス(カレックス)、ジェイク・ディクソン(ボスコスクーロ)、アロン・カネト(カレックス)にも計算上、未だチャンピオンの可能性が残る。佐々木歩夢(カレックス)、國井勇輝(カレックス)にも注目したい。

Moto3クラスでは、王者ホセ・アントニオ・ルエダ(KTM)は前戦、サイティングラップで接触したノア・デットウィラー(KTM)と共に欠場。山中琉聖(KTM)も日本GP中に負った左手小指骨折が悪化し、手術をしたため今大会は参戦を見送る。マレーシアで遂に優勝を果たし、来期はホンダ・チーム・アジアでMoto2へステップアップが決定した古里太陽(ホンダ)が期待を一手に担う。

過去最多22戦の2025年シーズンも残り2戦、第21戦ポルトガルGP走行は、今週金曜日、日本時間午後6時からMoto3クラスフリー走行1が始まる。今大会では、今シーズン限りで休止が決まったMotoEシリーズの最終戦も併催される。