ベゼッキがアレックスから学ぶ
ポルティマオで今季3勝目を挙げたマルコ・ベゼッキ。イタリア人ライダーがレース後に説明したように、前日のスプリント(3位)から前進できたのは、アレックス・マルケスの後ろを走って『学んだ』こと、『自分のラインは最善ではなかった』こと、そしてスプリントのデータを分析したエンジニアから、『コーナーでのバイクの走りをもっと自由にさせるようアドバイスを受けた』ことによるものだった。アプリリアのバックステージでの分析は非常に強力だ。なぜなら、彼らは基本的に一人のライダーのデータで作業しており、ドゥカティのように6人のデータで作業しているわけではないことを忘れてはならない。

KTMとレース
3位という結果が説明の余地のあるものだということは、シーズン開始以来のKTMの進歩を確かに示すいい兆候だ。スプリントではペドロ・アコスタが優勝を争い、最終的に優勝者から0.120秒差でフィニッシュしたが、レースでは3.18秒差だった。
「周回数が短い場合、我々の弱点であるトラクションの不足はそれほど目立たない。一方フルレースでは、我々は明らかな不利な状況からレースに臨むことになる。周回が進むにつれてライバルたちがトラクションの優位性を失っていくにつれて、我々の競争力は高まり、彼らと同等かそれ以上の走りが可能になる。しかし、レース開始時にそれほど大きく遅れをとってしまえば、その差を挽回する時間はない」
…これ以上明確に説明することはできないだろう。

クアルタラロはできるところまでやる
ヤマハが現在、MotoGPマシンの中で最下位であることは周知の事実だ。フランス人ライダーは、できる限りのことをしている。スプリントでは4位を獲得したが、2倍の周回数のレースでは、後方から追い上げるライダーたちに追いつかれると、自分のポジションを守る術がない。(参考データ:フランチェスコ・バニャーヤのドゥカティはスリップストリームなしで時速346kmを記録したが、同じ状況でファビオのヤマハは時速339kmを超えることはなかった)

アルデゲールのグリッドポジション
いつものように、フェルミン・アルデゲールのレース後半は非常に力強いものだった。問題は、チームグレシーニのライダーがグリッド11位で週末を台無しにしてしまったことだ。これは最近のレースで繰り返されている傾向であり、彼が認めるように、改善すべき課題である。
「恐らく、今シーズン最も多くのドライバーを追い抜いたのは僕だろう。この点では、その方法をよく理解しているが、グリッドでの悪いポジションよりも、悪いスタートを挽回するために追い抜くことを好む」

ホンダは再びミルを置き去りにした…
HRCのピットにとっては忘れたい週末となった。スプリントではクラッチの故障により、ジョアン・ミルはここ数戦続く好調を維持できなかった。今回はRCVのパネルに警告灯が点灯したため、ジョアンはピットに戻ることを余儀なくされた。ポルティマオで表彰台を争えるという確かな期待を持って臨んだホンダライダーの失望は、計り知れないものだった。

(マニュエル・ペチーノ)