SEV杯Let’sレン耐筑波4時間&初心者60分

開催場所:茨城県・筑波サーキットコース1000
開催日:2025年2月16日
天気:晴れ
気温:16.2℃

<開催クラス>

初心者60分
・グロム4クラス:6台
4時間
・マイスタークラス:5台
・グロム5クラス:19台
・グロム4クラス:12台

参加チーム:42台
総勢:159名

筑波サーキットコース1000での今年最初のLet’sレン耐は2月16日に開催。これまで早朝ピットレーンは凍結しているなど極寒コンディションが恒例となっている本大会だったが、今年は例年になく暖冬に恵まれて早くも春の到来を思わせるような好天。プライベートで楽しむためにエントリーしてきたプロライダーやHRC関係者たちも交え、初心者60分と通常4時間の2つのレースで参加者たちは楽しい1日を過ごした。

初心者60分

初心者を対象とした60分のレースは、グロム4の6チームによって開催。決勝は9時25分にスタートした。
慣れないル・マン式グリッドから走り出した各チームは、今回実力が比較的均衡。そのなかで序盤は全員が人生初レースという#32『Team YAMAHA狂』がリードするというかたちとなる。
後半に入ると、この#32を2番手につけていた#33『薔薇騎士団チーム2』がパスしてトップを奪う。そのまま引き離そうとするが、その差は1周。今回の初心者レースは各ピット毎にミニゲームが開催されるため、気を抜くとすぐにひっくり返る状態だ。同じく3番手も#32から1周差で#31『令和のGUNBOY』が追う。


そして、レースはそのまま終盤へ。最後は#33がこの1周差のアドバンテージで逃げ切りゴール。うれしい優勝カップを手にすることとなった。

レン耐 4時間

4時間の耐久レースは、マイスタークラス(車両はグラム5)=5台、グロム5クラス=19台、グロム4クラス=12台の計36台からなる一大エントラント勢で開催。今回の筑波大会は予選1時間なしの4時間通しで決勝が行なわれた。

ゼッケン順グリッドによるル・マン式で11時45分に決勝スタート。オープニングラップを制したのは、元ブリヂストンのレーシングマネージャー山田宏さんとプロライダーたちのチームとなるマイスタークラスの#4『Hiroshi’sキッチンwithプロライダーズ』。続いて2番手でコントロールラインを通過したのはグロム5クラスの#11『イケイケ団』、3番手通過はマイスタークラスの#2『どこどこツインズ』となる。
しかし、こちらも国内外で活躍する若手プロライダー3人とベテランレーサーで構成されたグロム5クラスの#22『EGUKEN Garage 大島製作所』が躍進。トップを奪うと、#4や同じくグロム5クラスの#20『ANNA×PANDA』と争っていく展開となる。
グロム4勢は、#43『あずき最中』と#34『TEAM MCCL』がクラストップをめぐって総合11番手付近でバトル。ここまで#22とは6周差と早くも開きが大きくなっていく気配を見せた。
1時間を終えた時点での暫定結果は、グロム5クラスが#22=74周、#20=74周、#18『ともっちと愉快な仲間たち』=72周。グロム4クラスが#43=68周、#34=68周、#31『K Speed creations』=67周。マイスタークラスが#4=72周、#3『ノックオーバー』=69周、#23『■TeamYSR』=67周の順。

2時間目に入っても、総合トップは#22が譲らず。
唯一の41秒台をマークして、次第に後続を引き離していく。これに対抗できる速さを見せるのは同じくプロライダーのいる#4のみ。こちらは42秒台を記録する。他は45秒台を中心とする争いだ。
グロム5クラスの2番手は#20で変わらず。3番手には#18に代わって#9『YOUYOURacing』が浮上し、グロム4クラスは#43が#34に5周ほど先行。こちらも単独トップというかたちとなっていく。
マイスタークラスは2番手と3番手が入れ替わり、#23が先行することとなった。
2時間を終えた時点での暫定結果は、グロム5クラスが#22=147周、#20=141周、#9=139周。グロム4クラスが#43=137周、#34=132周、#31=131周。マイスタークラスが#4=143周、#3=136周、#23=134周の順。

3時間目。
#22や#4の快走が光っていた前半戦だが、ここで恒例のダブルペリアハンデの抽選会。その結果、グロム4クラスの最大9周、マイスタークラスの最大14周に加え、グロム5クラスには最大26周もの大量ボーナスハンデが発生することとなる。しかし、筑波大会でのぺリアボーナスはゴール後に加算。見かけ上はそのままの周回数順位で後半戦は進んでいく。
なおも手を緩めず鎬を削り合って総合の1・2位を争う#22と#4の2台。彼らから5周ほど遅れて走るのはグロム5クラスの2番手の#20。7『HRC_Cチーム』がグロム3番手として浮上していた。
マイスタークラスは2番手と3番手が入れ替え。グロム4クラスは3番手を#42『新橋』と#31が同一周回で争っていた。
3時間を終えた時点での暫定結果は、グロム5クラスが#22=217周、#20=211周、#7=206周。グロム4クラスが#43=202周、#34=200周、#42=199周。マイスタークラスが#4=216周、#23=208周、#3=204周の順。

これまで最終コーナーや第1ヘアピンなどでFCYを伴う転倒が数回発生しながらも、上位陣の面々は変わらず。そして、ついに先頭には#22をかわして#4が浮上。レン耐常連として作戦もしっかり立てながらここまで来た#4はぺリアハンデの事後集計も考慮済みだ。マイスタークラスとして、これを逃さんとするのは#23。#4から10周ほど遅れた総合4番手付近を走るが、こちらにはぺリアハンデの+11周があり、やはりベテランだけにクラス優勝を見据えて走行している。
一方、最大26周のぺリアボーナスが発生しているグロム5クラスでは、ボーナスのつかない#4はそのままでは優勝が難しい状態。それでも最後の逆転を狙ってプロライダーらしい走りを見せる。
グロム4クラスも#43に対する後続のぺリアボーナスがアドバンテージ以上。最後まで結果が分からないようになっていった。
かくして、あっという間の4時間が過ぎ、#4が最初にチェッカーフラッグを受けてレースは終了。後は最終集計を行なっての表彰式となった。

その結果、グロム5クラスは、好位置につけて+24周のボーナスハンデが活きた#11『イケイケ団』が優勝という大逆転に。
比較的ボーナス差が少なかったグロム4クラスも、#43は連続走行時間未達の手痛いミスを受けて惜しくも優勝を逃すことに。代わりに#34が優勝ということとなった。
そしてマイスタークラス。そのままいけば僅差で優勝と思われた#4だったが、まさかの思いやり区間の追い越し違反などでマイナス2周の痛恨のペナルティ。これにより#23『■Team YSR』がプロライダーを擁するチームを下して優勝という戦果を挙げた。

最終結果は次のとおりです。

初心者60分

Grom4クラス
1位 #33『薔薇騎士団チーム2』 66周
2位 #32『Team YAMAHA狂』 65周
3位 #31『令和のGUNBOY』 64周

4時間耐久

マイスタークラス
1位 #23『■Team YSR』 293周
2位 #4『Hiroshi’sキッチン&プロライダーズ』 291周
3位 #3『ノックオーバー』 290周

グロム5クラス
1位 #11『イケイケ団』 301周
2位 #7『HRC_Cチーム』 290周
3位 #6『HRC_Bチーム』 290周

グロム4クラス
1位 #34『TEAM MCCL』 276周
2位 #31『K Speed creations』 275周
3位 #42『新橋』 271周

人生初レースクラス
1位 #43『あずき最中』
2位 #36『ミラクルレーシング』

特別賞
#36『ミラクルレーシング』
受賞理由は全員人生初レースという事と、大学生最後の思い出づくりの為の参戦ということでした。