MotoGP第10戦オランダMotoGPクラス2日目、スプリントが土曜日、オランダ、TTサーキット・アッセンで開催された。日本時間午後10時(現地時間午後3時)から13周で開催されたスプリントは、気温22度、路面温度29度、湿度75%、曇ったドライコンディション。スタンドの多くは満席状態で、両親に連れられた小さな子供から、かなり年配のお年寄り、黒人白人黄色人種、多種多様な観客が詰めかけていた。

タイヤ選択は全員が前後ソフトを着用。スタートは好発進のマルク・マルケス(ドゥカティ)をポールポジションスタートのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)がサイドbyサイドで接触しながらのホールショット奪い合いから始まった。スタート直後、後方ではジョアン・ミル(ホンダ)が接触から転倒、リタイア。ラウル・フェルナンデス(アプリリア)も接触からグラベルへ一度入り、その後ピットイン、リタイアとなった。

先頭は、クアルタラロ、マルク・マルケス、フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、アレックス・マルケス(ドゥカティ)、マルコ・ベゼッキ(アプリリア)、フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)、マーベリック・ビニャーレス(KTM)、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)、ブラッド・ビンダー(KTM)、ヨハン・ザルコ(ホンダ)のトップ10で続いた。

2周目に入る前には、マルク・マルケスがクアルタラロを捉え、3番手争いでは、アレックス・マルケスがバニャーヤをかわし、ベゼッキも2周目に入るホームストレートではバニャーヤを抜いた。アレックス・マルケスとベゼッキは2周目、クアルタラロもパス。4周目には、6番手を走行していたジャンアントニオが1分31秒723のレース最速ラップでバニャーヤに迫った。

6周目には、ジャンアントニオがバニャーヤを捉えて5番手へ浮上。トップのマルク・マルケス、2番手アレックス・マルケス、3番手ベゼッキは0.3秒前後の差でトップ争いを続けた。8周目に入ると、アレックス・マルケスとベゼッキには0.7秒前後の差が開く。残り5周の9周目では、5番手ジャンアントニオと6番手バニャーヤの差が0.5秒以上広がった。バニャーヤの後ろには、10番グリッドスタートから徐々に追い上げて来たビニャーレスが迫り始めた。

残り4周となる10周目、4番手を走行していたクアルタラロが転倒、リタイア。残り3周前後では、ビニャーレスの後ろ7番手を走行していたアルデゲールにトラックリミット越えのロングラップペナルティーが科された。アルデゲールはロングラップに入り、その間に前へ出たペドロ・アコスタ(KTM)が7位でチェッカーを受けたが、アコスタにもトラックリミットのロングラップが出され、消化されずゴールしたため、3秒加算。

トップ争いはそのまま順位は変わらず、マルク・マルケスがトップでチェッカー。2位アレックス・マルケス、3位ベゼッキ、4位ジャンアントニオ、5位バニャーヤ、6位ビニャーレス、7位アルデゲール、8位フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、3秒加算されたアコスタは9位、10位ビンダー。20番グリッドをスタートした小椋藍(アプリリア)は、一度は先を許したアレイシ・エスパロガロ(ホンダ)を4周目にかわし17位、完走。

マルク・マルケスはスプリント9勝目を挙げ、今シーズン全10戦スプリントはマルケス兄弟が常にワンツー。3位に入ったベゼッキは、2023年インドネシアGPスプリント以来、アプリリアでは初のスプリント表彰台。明日は日本時間午後9時(現地時間午後2時)から26周の決勝が開催される。

スタートの激しいバトル
MotoGP第10戦オランダMotoGPスプリント
順位 ライダー 車両 トップ差
1 マルク・マルケス ドゥカティ
2 アレックス・マルケス ドゥカティ 0秒351
3 マルコ・ベゼッキ アプリリア 1秒247
4 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ ドゥカティ 2秒269
5 フランチェスコ・バニャーヤ ドゥカティ 2秒686
6 マーベリック・ビニャーレス KTM 4秒074
7 フェルミン・アルデゲール ドゥカティ 9秒064
8 フランコ・モルビデリ ドゥカティ 9秒159
9 ペドロ・アコスタ KTM 11秒069
10 ブラッド・ビンダー KTM 11秒143
11 ヨハン・ザルコ ホンダ 11秒327
12 ミゲール・オリベイラ ヤマハ 12秒147
13 エネア・バスティアニーニ KTM 15秒290
14 ジャック・ミラー ヤマハ 15秒899
15 アレックス・リンス ヤマハ 15秒990
16 ロレンツォ・サルバドーリ アプリリア 16秒707
17 小椋藍 アプリリア 17秒554
18 アレイシ・エスパロガロ ホンダ 27秒287
19 ソムキャット・チャントラ ホンダ 32秒441
RT ファビオ・クアルタラロ ヤマハ
RT ラウル・フェルナンデス アプリリア
RT ジョアン・ミル ホンダ