MotoGP第13戦オーストリアMotoGPクラス3日目、ウオームアップ走行と決勝がオーストリア、レッドブルリンクで開催された。日本時間午後4時40分(現地時間午前9時40分)から10分間行なわれたウオームアップ走行では、1番手マルコ・ベゼッキ(アプリリア)、2番手フランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)、3番手アレックス・マルケス(ドゥカティ)。小椋藍(アプリリア)は11番手だった。
日本時間午後9時(現地時間午後2時)から始まる決勝前には、ルカ・カダローラ、サイモン・クラファー、ジョン・ホプキンス、ケーシー・ストーナー、ダニ・ペドロサら、歴代の名ライダー達によるパレード走行も行なわれた。グリッド上ではかつてのライバル、バレンティーノ・ロッシとストーナーで握手が交わされ、1949年から始まったMotoGPの1000レース目となる節目が祝われた。
オーストリア出身のヴェルベット・ウエイステッドが国歌演奏を行い、延べ117560人の観客が注目する中で開催された。気温24度、路面温度32度、湿度55%、心配された天気は晴れ間も見える程度のドライコンディション。タイヤは全員が前後ミディアムを選択した。
スタートはP.P.のベゼッキがホールショットを獲得。すぐ後ろではバニャーヤとマルク・マルケス(ドゥカティ)がサイドbyサイドの激しいバトルを繰り広げた。2周目には、トップがベゼッキ、マルク・マルケス、バニャーヤ、アレックス・マルケス、エネア・バスティアニーニ(KTM)、ペドロ・アコスタ(KTM)、ラウル・フェルナンデス(アプリリア)、ブラッド・ビンダー(KTM)、フェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)、ジョアン・ミル(ホンダ)のトップ10で続いた。
3周目、アレックス・マルケスはロングラップに入り、順位を落とす。4周目にはトップのベゼッキが1分29秒533のレース最速を記録した。折り返しとなる15周目、7コーナーで15番手を走行していたホルヘ・マルティン(アプリリア)が転倒、リタイア。18周目には、アコスタ、アルデゲールがバニャーヤをパス。19周目に、アルデゲールはアコスタを抜いて3番手に上がった。20周に入ると、マルク・マルケスがベゼッキをかわしトップに立った。21周目、14番手を走行していたファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)のマシンが白煙と炎を出してストップ、リタイア。
アルデゲールは24周目にベゼッキも捉え、マルク・マルケスに迫る勢いだった。それでも、マルク・マルケスは逃げ切りトップでチェッカー。チェッカーフラッグはレジェンドライダーのジャコモ・アゴスティーニが振っていた。2位アルデゲール、3位ベゼッキ。4位アコスタ、5位バスティアニーニ、KTMの地元でバスティアニーニが今季自己最高位を獲得。6位ミルも今季自己最高位。7位ビンダー、8位はレース中、ビンダー、ミルとのバトルでグリーンエリアを走行し1ポジションダウンのあったバニャーヤ。9位フェルナンデス、10位アレックス・マルケス。
マルク・マルケスはレッドブルリンク初勝利を飾り、6連勝、ポイントを418に伸ばした。2番手アレックス・マルケス276との差は142に広がった。3番手バニャーヤ221、4番手ベゼッキ178、5番手フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)144、6番手ジャンアントニオ144、7番手アコスタ144、8番手アルデゲール121、9番手ヨハン・ザルコ(ホンダ)114、10番手ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)103、計算上この10名にはチャンピオンの可能性が残った。ファンが選ぶ、ライダー・オブ・ザ・レースにはアルデゲールが選ばれた。
来週は第14戦ハンガリーGPが金曜日から始まる。ハンガリーでのMotoGP開催は33年ぶり。


MotoGP第13戦オーストリアMotoGP決勝 |
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順位 | ライダー | 車両 | トップ差 |
1 | マルク・マルケス | ドゥカティ | |
2 | フェルミン・アルデゲール | ドゥカティ | 1秒118 |
3 | マルコ・ベゼッキ | アプリリア | 3秒426 |
4 | ペドロ・アコスタ | KTM | 6秒864 |
5 | エネア・バスティアニーニ | KTM | 8秒731 |
6 | ジョアン・ミル | ホンダ | 10秒132 |
7 | ブラッド・ビンダー | KTM | 10秒476 |
8 | フランチェスコ・バニャーヤ | ドゥカティ | 12秒486 |
9 | ラウル・フェルナンデス | アプリリア | 15秒472 |
10 | アレックス・マルケス | ドゥカティ | 15秒537 |
11 | フランコ・モルビデリ | ドゥカティ | 16秒185 |
12 | ヨハン・ザルコ | ホンダ | 16秒241 |
13 | ルカ・マリーニ | ホンダ | 18秒478 |
14 | 小椋藍 | アプリリア | 18秒491 |
15 | ファビオ・クアルタラロ | ヤマハ | 25秒256 |
16 | アレックス・リンス | ヤマハ | 30秒316 |
17 | ミゲール・オリベイラ | ヤマハ | 34秒008 |
18 | ジャック・ミラー | ヤマハ | 37秒478 |
RT | ファビオ・ディ・ジャンアントニオ | ドゥカティ | – |
RT | ホルヘ・マルティン | アプリリア | – |