優勝マルク・マルケス、2位ファビオ・クアルタラロ、3位ファビオ・ディ・ジャンアントニオ、小椋9位ポイント獲得【MotoGP第15戦カタルニアMotoGPスプリント】

MotoGP第15戦カタルニアMotoGPクラス2日目、スプリントが土曜日、スペイン東部のカタルーニャ・サーキットで開催された。日本時間午後10時（現地時間午後3時）から12周で争われたスプリントは、気温28度、路面温度40度、湿度44％、晴れ渡ったドライコンディション。タイヤ選択は全員、前ミディアム後ソフトだった。満席のグランドスタンドからは多くのカメラがグリッドに向けられて始まった。

スタートは、P.P.スタートのアレックス・マルケス（ドゥカティ）が好スタートでホールショットを獲得。ペドロ・アコスタ（KTM）とマルク・マルケス（ドゥカティ）が並ぶ1コーナーのインを抜けて2番グリッドスタートのファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）が2番手へ。1周目の中盤にはマルク・マルケスとクアルタラロが接触を交える激しいバトルの隙にアコスタがマルクの前へ出て2周目を迎えた。4番グリッドスタートのフランコ・モルビデリ（ドゥカティ）はスタートで前輪が浮いて出遅れた。その後ろに居た小椋藍（アプリリア）も煽りを受け順位を落とす。

2周目に入り、アレックス・マルケスが快走で2番手以降を離そうとする後ろでは、ホームストレートでマルク・マルケス、アコスタ、クアルタラロが並び、1コーナーで軽くマルクと接触のあったアコスタの隙からクアルタラロがアコスタの前に出て、激しい3番手バトルとなる。3周目を迎えると、アレックスは2番手マルクと0.483差になっていた。マルクは2周目1分38秒592のレース最速ラップでアレックスを追っていた。3番手クアルタラロ、4番手アコスタに続いていたファビオ・ディ・ジャンアントニオ（ドゥカティ）は3周目にアコスタを捉え4番手へ。その後ろではヨハン・ザルコ（ホンダ）、エネア・バスティアニーニ（KTM）、ブラッド・ビンダー（KTM）、ルカ・マリーニ（ホンダ）、マルコ・ベゼッキ（アプリリア）が迫っていた。

7周目、10コーナーで18番手前後のモルビデリがスライドしてホルヘ・マルティン（ドゥカティ）を巻き込み両者が転倒、リタイア。ロレンツォ・サルバドーリ（アプリリア）も7周目にリタイア。8周目5コーナーでは10番手争いをしていたフェルミン・アルデゲール（ドゥカティ）がベゼッキのインに入りスライドしてベゼッキを巻き込み転倒、両者リタイア。9周目には、トップを快走していたアレックス・マルケスが10コーナーで単独クラッシュ。トップはマルク・マルケスに代わり、この時点でスタートが遅れた小椋は10番手まで順位を回復した。

その後、トップのマルク・マルケス、2番手クアルタラロ、3番手ジャンアントニオの差はそれぞれ1秒以上開き、アコスタ、ビンダー、バスティアニーニによる4番手の争いが最後まで激しく繰り広げられた。トップのマルクは安定した走りでそのままチェッカー。チェッカーフラッグはFCバルセロナのゴールキーパー、ジョアン・ガルシアだった。2位はクアルタラロ、3位ジャンアントニオ。

激しい4位争いを制したのはアコスタ、5位バスティアニーニ、6位ビンダー。3人のタイム差は0.075だった。7位ザルコ、8位マリーニ、二人の差も0.329の接戦だった。小椋は最終ラップでミゲール・オリベイラ（ヤマハ）をかわし9位、カタールGP以来のスプリントでのポイント獲得を果たした。マルク・マルケスが優勝したドゥカティは6年連続7回目のコンストラクターズチャンピオンを獲得。明日、アレックス・マルケスが3ポイント以上マルクよりも多くポイント獲得できない場合、次戦、サンマリノGPでのマルク年間チャンピオン決定もあり得る状況となった。