いよいよ2026シーズン最終戦を迎えた全日本ロードレース選手権。舞台は鈴鹿サーキット。最終戦を楽しむために、ここまでの状況をおさらいしよう。

ST1000

ST1000クラスのタイトル争いは、前年度チャンピオンの羽田太河(Astemo Pro Honda S I Racing)と、前年度ランキング2位の國峰啄磨(TOHO Racing)の一騎打ちとなっている。
羽田はここまで、5レース中4勝を挙げて113ポイントを獲得。一方の國峰は、5レースすべてで2位という結果で100ポイントを積み上げている。この戦いはランキング表の上だけでなく、コース上でもし烈になっている。
1戦目のSUGOは2番手グリッドの羽田とポールシッター國峰でテールtoノーズのトップ争いを展開。國峰は最後まで追いすがったものの、すきを見せなかった羽田が優勝。2戦目のオートポリスでは、ケガを負った状態だった羽田が國峰を僅差で抑え、レース後は痛みを隠せないほどの中で勝利を飾った。2レース制だった第5戦もてぎは、レース1は4位に甘んじたものの、レース2は13番手グリッドから追い上げ、ラストラップで國峰をかわして3勝目を挙げる。
そして10番手グリッドスタートだった第6戦岡山でも、1周目から一気に複数台をパスすると雨の中で果敢に追い上げ、國峰との差をぐんぐんと詰めて逆転、4勝目を飾ったのだった。

一方の國峰は、3レースでポールポジションを獲得しており、その速さは折り紙付き。13ポイント差を逆転すべく、鈴鹿に乗り込んできた。レースウイーク木曜日の特別スポーツ走行、金曜日のART合同走行では、両日共に國峰が先行、羽田が2番手につけ、両者は2分6秒3というコースレコードより1秒以上速いタイムを記録している。最終戦もこの二人の一騎打ちに注目だ。

また、最終戦には、世界耐久ライダーの鳥羽海渡(SHINSYU Re:N with TOTEC)、アジア選手権ライダーの阿部恵斗(SDG Team HARC-PRO. Honda)らがスポット参戦。全日本レギュラーライダーに割って入る活躍が期待される。

第6戦終了時点ST1000ポイントランキング
順位 ゼッケン 氏名 TEAM 合計ポイント
1 1 羽田 太河 Astemo Pro Honda S I Racing 113.0
2 104 國峰 啄磨 TOHO Racing 100.0
3 5 荒川 晃大 Astemo Pro Honda SIRacing 62.0
4 56 名越 哲平 SDG Team HARC-PRO. Honda 60.0
5 4 井手 翔太 AKENO SPEED.RC KOSHIEN 59.0
6 7 豊島 怜 MOTOBUM HONDA 45.0
7 12 伊藤 元治 YAHAGI Racing Team 42.0
8 15 作本 輝介 TOHO racing 35.0
9 10 和田 留佳 Team TATARA aprilia 30.0
10 43 彌榮 郡 Kawasaki Plaza Racing Team 27.0
11 33 亀井 雄大 RTJapan M Auto 23.0
12 97 佐野 優人 NANKAI & SANYO KOGYO RS-ITOH 23.0
13 9 村瀬 健琉 Team TITANTKR SUZUKI 22.0
14 64 岩戸 亮介 Kawasaki Plaza Racing Team 16.0
15 34 奥田 教介 SHINSYU Re:N with TOTEC 11.0
16 16 芳賀 瑛大 Team TATARA-aprilia 8.0
17 17 古山 颯太 RSN 4.0
18 28 ナテタン・トンコート NitroRyotaRacing 4.0
19 22 佐藤 直之 STTec&AikeN+PROTEC+KureBaySide 3.0
20 37 安達 勝紀 HIMEJI NICHIRIN RACING 2.0
21 36 柴田 義将 MotoJP+team Yossy 2.0
22 35 長谷川 修大 Honda Blue Helmets MSC 2.0
23 32 岡田 寛正 HondaBlueHelmetsMSCKumamoto 2.0
24 29 佐藤 穣 GarageL8 RacingTeam 2.0
25 26 林 祥由 TEAM TECHNICA 1.0
26 25 新井 久美 Hisa31 with R-in Spirits 1.0
27 23 高田 昌明 539ENAC Racing 1.0

ST600

6名がチャンピオン候補に名乗り出て、混戦を極めているのがST600クラスだ。
ポイントリーダーは、世界を知るベテラン小山知良(JAPAN POST docomo Business TP)。2024年に右膝、2025年に左手を大けがし、今もまだリハビリ中の小山だが、今年は第3戦オートポリスで4年ぶりに優勝を果たしている。小山に4ポイント差で続くのが、ゼッケン1をつける伊達悠太(BATTLE FACTORY)。伊達は昨年までヤマハ車を駆ってST600に参戦していたが、今シーズンは心機一転、古巣のBATTLE FACTORYに移籍し、ホンダ車で戦っている。ここ数年はヤマハが優勢だったST600だが、現状ではホンダがランキングワンツーにつけている。
ランキング3位にいるのは、2018年からST600に参戦を続けている長尾健吾(TEAMKENKEN YTch)。これまで2024年のランキング2位が最上位で、悲願のタイトル獲得をねらっている。ランキング4位は、前戦岡山で初優勝を飾った松岡玲(ITO RACING BORG CUSTOM)、ランキング5位は今季開幕戦で初優勝した小田喜阿門(SDG Team HARC-PRO. Honda)、そして、開幕戦で3位表彰台に登壇した高橋匠(K-FUND GBSracing)がランキング6位につけている。

レースウイーク木曜日の特別スポーツ走行は松岡が2分11秒145、金曜日のART合同走行は長尾が2分10秒203でそれぞれ総合トップタイム。また、非公式ではあるが、金曜日のトップ長尾、2番手高橋、3番手松岡は2分10秒台前半でレコードタイムをブレイクしている。

第6戦終了時点ST600ポイントランキング
順位 ゼッケン 氏名 TEAM 合計ポイント
1 71 小山 知良 JAPAN POST docomo Business TP 77.0
2 1 伊達 悠太 BATTLE FACTORY 73.0
3 50 長尾 健吾 TEAMKENKEN YTch 70.0
4 5 松岡 玲 ITO RACING BORG CUSTOM 69.0
5 10 小田喜 阿門 SDG Team HARC-PRO. Honda 53.0
6 7 高橋 匠 K-FUND GBSracing 53.0
7 17 藤田 哲弥 TN45 MIRAI Racing with Astemo 31.0
8 8 千田 俊輝 SE COMPETITION 30.0
9 16 山根 昇馬 ITO RACING BORG Custom 27.0
10 11 岡部 怜 NitroRyotaRacing 11 26.0
11 9 田中 啓介 NitroRyotaRacing 41 26.0
12 15 濵田 寛太 Astemo Pro Honda SI Racing 24.0
13 38 池上 聖竜 TN45 MIRAI Racing with Astemo 23.0
14 35 ワヒュー ヌグロホ ITO Racing YRI Borg Custom 22.0
15 52 上江洲 葵要 AKENO SPEED 18.0
16 26 中島 元気 HondaSuzukaRacingTeam 17.0
17 13 青田 魁 SDG Team HARC-PRO. Honda 16.0
18 93 松島 璃空 MOTO BUM HONDA 11.0
19 27 森山 浬 Webike Team Norick 10.0
20 31 中谷 健心 Astemo Pro Honda SIRacing 8.0
21 64 楠 留維 MOTO BUM HONDA 8.0
22 28 鈴木 未来翔 TOHO racing 5.0
23 12 松本 康雅 MOTOBUM HONDA 2.0
24 29 池田 優介 GarageL8 Racing Team 1.0

J-GP3

今シーズンの全日本で最も波乱を帯びたシーズンとなっているのがJ-GP3クラスだ。まず、V5をねらっていた王者、尾野弘樹(P.MU 7C GALESPEED)は、1戦目のSUGO、3戦目の筑波で2勝を挙げていたが、第5戦もてぎの金曜日に転倒を喫して負傷。その後のレースを欠場し、最終戦も復帰がかなわなかった。

代わってランキングトップを守るのが、KTMを駆る高杉奈緒子(TEAM NAOKO KTM)だ。高杉は2戦目の第3戦オートポリスで初優勝を遂げている。このレースでトップチェッカーを受けたのは尾野だったが、レース後に尾野の車両に規則違反が見つかり失格になったため、繰り上がっての優勝だった。ところが、第5戦もてぎで今度は高杉の車両に規則違反があったため失格の裁定を受けている。
現在ランキング2位にいる若松怜(JAPAN POST docomo Business TP2)は、5レース中2位が2回、優勝が1回だが、2レースで転倒リタイアを喫している。浮き沈みが激しいリザルトだが、高杉との差はわずか3ポイント差で、チャンピオンも十分に射程圏内につけている。

前戦の岡山は、ラストラップに急な豪雨に見舞われ、結果が二転三転する事態になったJ-GP3。波乱のJ-GP3では、10代の飯高新悟(KIJIMA KISS RC with Katsudenki)と富樫虎太郎(SDG Jr. 56RACING)にもタイトル獲得の可能性は残されている。

第6戦終了時点J-GP3ポイントランキング
順位 ゼッケン 氏名 TEAM 合計ポイント
1 75 高杉 奈緒子 TEAM NAOKO KTM 68.0
2 23 若松 怜 JAPAN POST docomo Business TP2 65.0
3 10 飯高 新悟 KIJIMA KISS RC with Katsudenki 56.0
4 1 尾野 弘樹 P.MU 7C GALESPEED 50.0
5 56 富樫 虎太郎 SDG Jr. 56RACING 50.0
6 3 岡崎 静夏 JAPAN POST docomo Business TP 42.0
7 34 知識 隼和 TN45 MIRAI Racing with Astemo 38.0
8 5 大田 隼人 MARUMAE DreamKitakyushu CPARIS 38.0
9 14 テーシン インアパイ AstemoSIRacing withThai Honda 35.0
10 11 武中 駿 Team Plusone 34.0
11 27 ポンクン イアムノイ AstemoSIRacingwithThaiHonda 32.0
12 16 戸高 綸太郎 Astemo SIRacing with RSC 31.0
13 8 仲村 瑛冬 TeamLife.HondaDream Kitakyushu 29.0
14 35 ヴァチラウィット・マイダットパン AstemoSIRacingwithThaiHonda 19.0
15 29 テリン フレミング BATTLE FACTORY & K1Racing 19.0
16 9 松田 基成 Like a Wind . CLUB Y’s 17.0
17 21 徳留 真紀 MARUMAE MTR PlanBee Racing 10.0
18 25 山本 瑠生哉 TEAM AK1TECH TxS 10.0
19 26 ゴー・グエン・ヴィエット・トァン Honda Vietnam KoharaRT 9.0
20 31 ピンホン フアン WJ-FACTORY 5.0
21 24 井利元 新 PlanBee Racing MTR 5.0
22 17 野澤 秀典 Nozawa Racing Family. MALUSAKA 4.0
23 20 藤原 雫花 Team MARI RACING 3.0
24 36 岸田 慶一 FLEX Racing TEAM&MH OHARA 2.0
25 33 保坂 洋佑 Team Yosuke 2.0
26 28 村田 憲彦 RairakuKikaku RGNIWA TEAMDESHI 1.0