全日本ロードレース第2戦SUGOのJSB1000クラス決勝レース1は中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が優勝した。

午前中に予選、午後一番に決勝レースと忙しいスケジュール。レース1は曇天の中でのドライコンディションでスタート。

ホールショットを奪ったのは野左根航汰(Astemo Pro Honda SI Racing)。中須賀、浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)、長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)と続く。この4台でトップ集団が形成されるかと思ったものの、伊藤和輝(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)、津田拓也(Team SUZUKI CN CHALLENGE)、名越哲平(SDG Team HARC-PRO.Honda)が追い付いて縦に長い隊列に。

3周目。中須賀がトップの座を奪い取り、野左根との一騎打ちに移行。後方では名越が転倒。浦本がピットインと激しい展開。

中須賀と野左根はあっという間に後続を引き離して完全な一騎打ち。長島、伊藤、津田の3台が表彰台争い。ここに岩田悟(Team ATJ)、日浦大治朗(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)が加わり5台での激戦に発展。

レース中盤。野左根はファステストラップをたたき出して中須賀にアタック。しかし中須賀は予選タイムに匹敵するペースで周回し前を譲らない。

ラスト5周を切ったあたりから中須賀のペースが上がらなくなってきた。それでも野左根を前に出すことはない。一方の表彰台争いからは津田が抜け出して単独走行を開始。

最終ラップ。野左根が前に出るシーンもあったが、そのたびに中須賀が抜き返す。最後まで息をのむ激しいバトルは、中須賀に軍配が挙がった。

なお、3番手でチェッカーを受けた津田だったが、レース後に黄旗追越の違反により30秒加算のペナルティが科せられ9位へ。繰り上がって日浦が3位に入った。

JSB1000決勝レース1トップ3会見


●優勝/中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)
「事前テストと比べると寒いコンディションになりました。路面温度も上がらず、タイヤを暖めるのにも苦労する厳しい状況でした。しっかり前に出て速いタイムを刻めばもう少し楽な展開が望めると思ったのですが、野左根選手が非常にいい走りをしていて、なかなか引き離すことができませんでした。最終的に自分の方がきつい状況に追い込まれました。激しいバトルになったけれど、リスペクトし合っている仲です。最後までおもしろいレースを見せることができてよかったです」


●2位/野左根航汰(Astemo Pro Honda SI Racing)
「すごくいいレースができたと思っています。中須賀選手には負けてしまったけれど、いい戦いができました。レース中盤に中須賀選手がペースアップしたときに一度離されたのですが、差を詰めることができたのでチャンスがあるかなと思いました。しっかりあきらめずについていった結果、最後に勝負ができました。ラスト3周は自分の方が余裕があるかなと思ったのですが、お互いに速いところと遅いところが違いました。自分の方が勝負ポイントが弱かったことが1000分の4秒差です。明日もしっかりいいレースができるように頑張ります」


●3位/日浦大治朗(Honda Dream RT SAKURAI HONDA)
「久しぶりのロードレース参戦です。棚ぼただけれど、しっかり表彰台に上がれてうれしいです。22周いっぱいいっぱいで体力的にしんどかったです。明日もいい走りができるように頑張ります」