アレックス・マルケスが自身3度目のスプリント勝利を飾る【MotoGP第7戦イギリスMotoGPスプリント】

MotoGP第7戦イギリスGP MotoGPクラス2日目、スプリントが土曜日、イギリス、シルバーストーン・サーキットで行なわれた。日本時間深夜0時（現地時間午後4時）から始まったスプリントは、気温18度、路面温度28度、湿度70％、曇りのドライコンディション。不安定な天候のため、タイヤを持ってスターティンググリッドを走るスタッフの姿や、天気予報を見る様子のチーム関係者の姿が多々見られる中、天気は持ち堪え全員がスリックタイヤで出走した。

ブラッド・ビンダー（KTM）とロレンツォ・サルバドーリ（アプリリア）がフロントタイヤにミディアムコンパウンドを選択した以外は全員が前後ソフトコンパウンドを使用した。

ポールポジションのファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）が好スタートでホールショットを獲得。コーナー進入でアウト側から切り込み2番手に上がったマルク・マルケス（ドゥカティ）、アレックス・マルケス（ドゥカティ）、フランチェスコ・バニャーヤ（ドゥカティ）、フェルミン・アルデゲール（ドゥカティ）、ジャック・ミラー（ヤマハ）、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ（ドゥカティ）、ルカ・マリーニ（ホンダ）、ヨハン・ザルコ（ホンダ）、アレックス・リンス（ヤマハ）のトップ10で続いた。マルク・マルケスは1周目15コーナーでクアルタラロをパス。アレックス・マルケスも2番手へ。

2周目、トップを走行していたマルク・マルケスは3コーナー、ワイドにふくらむミスをし、その隙にアレックス・マルケスがマルク・マルケスの前に出た。中盤では、ブラッド・ビンダー（KTM）が転倒。3周目、アレックス・マルケスは1分58秒714のレース最速ラップを記録し、マルク・マルケスとの差を広げた。

3周目、バニャーヤがクアルタラロを捕らえ3番手に浮上。4周目、上位は変わらず、スタートに失敗し一時は14番手まで順位を落としたマルコ・ベゼッキ（アプリリア）が9番手まで順位を上げていた。5周目には、ディ・ジャンアントニオもクアルタラロを捕らえ4番手へ。6周目には、トップ2と3番手バニャーヤの差は1秒以上開いた。

7周目に入ると、トップのアレックス・マルケスを2番手マルク・マルケスが追い続ける中、3番手バニャーヤと4番手ディ・ジャンアントニオの差が0.5秒を切った。8周目では、ディ・ジャンアントニオがバニャーヤを抜いて3番手へ浮上。このころになると、5番手クアルタラロ、6番手ザルコ、7番手ベゼッキの差が徐々に詰まり、ベゼッキはザルコもかわし6番手へ上がった。9周目、トップ3は変わらず、どんどん順位を上げて来たベゼッキがクアルタラロもパス。

最終周、アレックス・マルケス、マルク・マルケス、ディ・ジャンアントニオのトップ3は変わらず、そのままチェッカー。ベゼッキはバニャーヤと激しくバトルを繰り広げた末、4位まで上がりチェッカー。さらに、ザルコもクアルタラロ、バニャーヤを抜いて5位、6位バニャーヤ、7位クアルタラロ。8位は14番グリッドから順位を上げたペドロ・アコスタ（KTM）、9位ミラー、10位マリーニ。

アレックス・マルケスは2023年のイギリスGPとマレーシアGPに続き3度目のスプリント優勝。2位のマルク・マルケスは年間ポイントを190に伸ばしたが、2番手アレックス・マルケスとの差は19に縮まった。3位表彰台のディ・ジャンアントニオは2023年カタール以来のスプリント表彰台。4位のベゼッキはアプリリア移籍後の最上位。5位のザルコはアルゼンチンGPの4位に続くスプリント上位記録。トップ10に全5メーカーが並ぶ結果となった。