MotoGP第10戦オランダGPが今週末、オランダ、TTサーキット・アッセンで開催される。1949年に世界選手権が発足されて以来、新型コロナウィルスの影響を受けた2020年を除き、毎年開催されている唯一のサーキット。全長距離4.54km、最大ストレート487m、右コーナー12、左コーナー6。

MotoGPクラスは、イタリアGPで今季5度目のスプリント決勝ダブル優勝を果たし、ポイントを270まで伸ばしたマルク・マルケス(ドゥカティ)がポイントリーダーで迎える10戦目。ポイントランク2番手のアレックス・マルケス(ドゥカティ)は、前戦スプリント決勝共に2位、現在230ポイントで兄とは40ポイントの差が開いている。

2022年から3年連続、オランダGP決勝を優勝しているフランチェスコ・バニャーヤ(ドゥカティ)。ムジェロ決勝、バニャーヤを抜いて3位表彰台を獲得したファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)。フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)は、MotoGPで5回アッセンを走り、2019年の5位がベストリザルト。昨年、Moto2クラスではアッセンで2位だったフェルミン・アルデゲール(ドゥカティ)。

マルコ・ベゼッキ(アプリリア)にとっては、2023年初めてスプリントでの優勝を果たしたサーキット。アプリリアからは、今大会もケガで欠場のホルヘ・マルティン(アプリリア)に代わり、ロレンツォ・サルバドーリ(アプリリア)が参戦する。アッセンは、小椋藍(アプリリア)が昨年Moto2クラスで優勝した場所。前戦イタリア決勝7位で9ポイントを獲得したラウル・フェルナンデス(アプリリア)。

2019年にはここアッセンで優勝しているマーベリック・ビニャーレス(KTM)はムジェロの雪辱を狙うに違いない。昨年7番手を走行中、最終ラップで転倒したペドロ・アコスタ(KTM)も雪辱を果たしたい場所。ブラッド・ビンダー(KTM)にとっては、トラックリミットオーバーにより、2023年決勝、スプリント共に3位表彰台が幻に終わった場所。昨年の決勝3位を獲得しているエネア・バスティアニーニ(KTM)はKTMで初めてアッセンを走る。

ムジェロでは決勝11位5ポイント獲得、ホンダ勢トップだったジョアン・ミル(ホンダ)。8耐テストでのケガで引き続き欠場するルカ・マリーニ(ホンダ)に代わって、今大会はアレイシ・エスパロガロ(ホンダ)が出場する。年間ポイントでは97ポイントで6番手に着けているヨハン・ザルコ(ホンダ)。ソムキャット・チャントラ(ホンダ)は引き続きタイ人初のMotoGPポイント獲得を目指す。

2021年アッセンの勝者ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)。アレックス・リンス(ヤマハ)は昨年ケガで欠場していたので、今大会初めてヤマハでこのサーキットを走る。ジャック・ミラー(ヤマハ)にとっては2016年、雨で2レース制になり、レース2で初めて優勝した場所。ミゲール・オリベイラ(ヤマハ)は過去5回アッセンを走り、2021年KTMでの5位がベスト結果。

歴史と伝統が根付くオランダGP、MotoGPクラスは22名のライダーがしのぎを削る。

Moto2クラスは、ムジェロで3ポジションダウン8番手スタートからの優勝を果たしたポイントリーダーのマニュエル・ゴンザレス(カレックス)。イギリスGPに続き、ムジェロでもQ2進出を果たした佐々木歩夢(カレックス)、Moto2初ポイント獲得を目指す國井勇輝(カレックス)、二人の日本人ライダーにも注目したい。

ルーキー勢の活躍が著しいMoto3クラスは、古里太陽(ホンダ)、山中琉聖(KTM)の表彰台獲得を期待したい。今大会はヨーロッパで7戦併催されるMotoEシリーズ第2戦も行なわれる。

今年初めての2週連続開催2戦目となるオランダGPは、今週金曜日、日本時間午後4時(現地時間午前9時)にMoto3クラスフリー走行1が始まる。