MotoGP開幕戦タイGPの後、エストレージャ・ガリシア0,0は支援しているライダーを記者会見に招集した。マルク・マルケス、ディオゴ・モレイラ、ホセ・アントニオ・ルエダ、ディフェンディングチャンピオンの3人である。予想どおりマルクに質問が集中した。マルクはすべての質問に正面から向き合い、非常に興味深い回答を残した。

Q タイGPでは長年にわたるドゥカティの快進撃に歯止めがかかったが、ドゥカティはあなたへの依存度が高まっていると思うか。また、アプリリアの脅威についてどの程度懸念しているか。
「確かにドゥカティが表彰台に登らなかったのは久しぶりだった。ウイークのコンディションが影響した一時的な出来事だと信じているし、そう願っている。ドゥカティが僕に依存しているとは思わない。去年、僕が欠場したレースでも明らかだ。アレックス(マルケス)がほぼすべてのレースで表彰台に立っているし、最後のレースではディジャ(ファビオ・ディ・ジャンアントニオ)がいたからね」
「僕もあのパンクが起きていなかったら表彰台に立っていたと思う。でもみんながどんどんよくなっていくから、僕たちもライディングの面でもメカニックの面でも一歩前進しなきゃいけないんだ」

Q ダビデ・タルドッツィ(ドゥカティチームマネージャー)やペッコ(フランチェスコ・バニャーヤ)は、『レースウイーク時とテスト時のバイクの挙動が異なり、ミシュランが採用したタイヤはアプリリアに有利だったかもしれない』と述べていることについて、どう思うか。
「僕はレースウイークもテストと同じ感触だった。よくも悪くもなかった。同じ問題、同じ強み、同じ利点があった。ただ、マルコ・ベゼッキというライダーとアプリリアというメーカーが、他を圧倒しているように感じた」
「タイヤについては…昨年と同じタイヤなのに昨年は僕、アレックス、ペッコが1位、2位、3位でフィニッシュした。だから改善し続けなければならない」
「常に自分自身をプッシュしていく」
「ウイークを通して受け取ったメッセージは、すでにテスト後に感じていたものだった。テストではベゼッキのタイムに合わせようとして転倒してしまった。ロングランでも同じことが起こった。だからこそ、今回のレースではより保守的なモードでスタートしたんだ」
「一方で、自分の体力をコントロールし、レースを完走できるようにしなければならない。僕は集中していて、それが重要だと自覚していた。そしてそのとき、何か異常なことが起こった。今までに一度も経験したことのない出来事だった」

Q ルエダとモレイラは子供のころからマルクを目指し、すでに世界チャンピオンになった今でも目標であり続けている。彼らが今やあなたのすぐそばに来ているのを見て、どんな気持ち?
「誇りに思うけれど、同時に歳月が過ぎていることを実感して寂しい気持ちにもなる。でも文句を言う気はない。すばらしい年月だったから」
「遅かれ早かれ、こうした若者たちがやってきて『もう任せてください。今度は私たちの番です』と言うだろうことを、僕はよく理解している。それは人生の法則であり、スポーツの法則なんだ」

Q ドゥカティとの契約更新に時間がかかっているのはなぜか。
「すべては順調に進んでいる。双方とも満足している。でも僕はドゥカティに一つ、明確な要求をした。それは『負傷している間は契約書にサインしたくない』ということ。ケガをしている間は何も契約をしたくない。レースに出たいし、体調も万全にしたい。ケガをすると最高レベルのパフォーマンスが若干、低下する。つまり、自分の100%がどこにあるのかが分からないんだ。よく『今は100%の状態にある?』という質問をされるけれど、僕自身、自分の100%がどれほどか分からないんだ! ケガの後に100%から1%落ちることもあれば、20%落ちることもある。そこで自分の回復具合を見極める必要があるんだけれど、ドゥカティとはすべて順調だよ」

Q パドックでは『10個目のタイトルを獲得したら引退する』という噂が流れてる。
「アスリートにとって引退は最も難しい判断だ。いつ、どのように、そしてなぜ引退すべきか。長期的な引退計画を立てることは不可能だと思う。それは近い将来か遠い将来か分からないけれど、いずれそう感じるだろうと思う」

Q 開幕戦タイGPでは体調管理に苦労したと言っていたが、いつになったら痛みなく走れるようになると思うか。
「痛みなく? まぁ…ブラジルでは走れることを願っている。僕はいつも楽観的だ。でもさっき言ったように、まずは100%の状態、新しい100%の状態を見つけなければならない。それは、昨シーズンと同じという意味ではない」

Q どうすれば新しい100%を見つけることができるのか。
「粘り強く続けることだ。粘り強く、粘り強く。もうこれ以上無理だと思っても、粘り強く続ければ、もう少しだけできることがある。肩のケガの場合、どんな医師や理学療法士に聞いても6カ月もすればどこまで到達できるかが見えてくる。そして多くの場合、さらに2、3カ月は進歩が続く。だからどうなるか分からないけれど、とにかくバイクに乗るだけでも僕にとっては大きな助けになるだろう」

(後編に続く)