SBK(スーパーバイク世界選手権)第6戦エミリア・ロマーニャラウンドは、イタリアのミサノサーキットでR3カップ、SSP、SBK、SSP300のレース1が開催された。

SBKのレース1は気温30度、路面温度47度のドライコンディションの下、21周で争われた。

スーパーポールセッション中のスロー走行により他のライダーのアタックを妨げたことを理由に、ポールポジションを獲得したニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)と7番手のアンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)に3グリッド降格のペナルティが科せられ、ブレガは4番グリッド、イアンノーネは10番グリッドからのスタートとなった。

ポールポジションの位置に繰り上がってスタートしたトプラク・ラズガットリオグル(BMW)が好スタートでレースをリード。2番手にアクセル・バッサーニ(ビモータ・カワサキ)が続き、1、2コーナーでブレガが3番手に浮上。トップを行くラズガットリオグルは8コーナーでラインを外し、その間にバッサーニとブレガに先行される。

ブレガは1周目のバックストレートでバッサーニを交わしてトップに浮上。バッサーニは1周目を2番手で通過するが、2周目の6コーナーで転倒を喫し、これでラズガットリオグルが2番手に上がる。

トップを争う二人は、この時点で3番手以下に約2秒半のリードを取って、接近戦を展開。ブレガは4周目までトップを走るが、5周目の9コーナーでラズガットリオグルがトップに立つ。

中盤を過ぎて、トップを行くラズガットリオグルとブレガの差がわずかに広がるが、終盤の17周目に差し掛かったあたりで、ブレガが再びその差を縮め、トップ争いはテールtoノーズに。しかし、ブレガは仕掛けることができず、終盤にはその差が少し広がり、ラズガットリオグルがトップでチェッカーを受け、今シーズンのフルレースで4勝目、スーパーポールレースも合わせると、7勝目を記録した。

ブレガは最終的には1秒045差の2位に入賞したが、チャンピオンシップ争いではランキングトップをキープ。26ポイント差のランキング2位にラズガットリオグルが続く。

3番手争いは、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)とアレックス・ロウズ(ビモータ・カワサキ)が最終ラップまで接戦を展開。ペトルッチが5周目以降、3番手をキープし、今シーズン5回目のフルレース表彰台を獲得した。

アレックス・ロウズがペトルッチから0秒140差の4位に入賞。5位にアンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)が続いた。最終ラップまで続いた6番手争いの接戦をサム・ロウズ(ドゥカティ)が制して6位でチェッカーを受けたが、サム・ロウズにトラックリミットオーバーの3秒のペナルティが科せられ、7位でチェッカーを受けたアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)が6位に入賞、サム・ロウズは7位となった。

8位にヤリ・モンテッラ(ドゥカティ)、9位にイケル・レクオナ(ホンダ)、10位にスコット・レディング(ドゥカティ)が入賞。ケガからの復帰レースとなったチャビ・ビエルへ(ホンダ)は11位に入賞。ジョナサン・レイ(ヤマハ)は12位に入賞した。

ライアン・ビッカーズ(ドゥカティ)が13位、ギャレット・ガーロフ(カワサキ)が14位、ミシェル・ルーベン・リナルディ(ヤマハ)が15位に入賞。タラン・マッケンジー(ホンダ)は16位で、ザクワン・ザイディ(ホンダ)は17位でチェッカーを受けた。

レミー・ガードナー(ヤマハ)は10周目の8コーナーで転倒リタイア、マイケル・ファン・デル・マーク(BMW)は7周目の10コーナーで転倒リタイア。アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ)は3周目の13コーナーで転倒リタイア、バッサーニは2周目の6コーナーで転倒リタイア。バハティン・ソフォグル(ヤマハ)とドミニク・エガター(ヤマハ)は1周目の8コーナーで転倒、エガターはその場でリタイア。ソフォグルは再スタートを切ったが、9コーナーで2度目の転倒を喫しリタイアとなった。

SSP
SSP(スーパースポーツ世界選手権)のレース1は気温29度、路面温度44度のドライコンディションの下、18周で争われた。

ポールポジションからスタートしたジャウメ・マシア(ドゥカティ)がトップに立ちレースをリード、2番手にジャウメ・マシア(ドゥカティ)、10番グリッドから好スタートを見せたステファノ・マンジ(ヤマハ)が1周目に3番手に浮上し、接戦のトップ争いを展開。

中盤までは7人ほどのライダーがトップ集団を形成したが、終盤に入ると、マンジ、マシア、オンジュ、バレンティン・デビス(ドゥカティ)の4人のトップ争いとなり、7周目にトップに浮上したマンジがレースをリード。14周目にオンジュがトップでゴントロールラインを通過するが、すぐにマンジがポジションを奪還し、マンジが今シーズン4勝目を記録。マシアが2位に入賞し、最終ラップまで続いた3位争いをオンジュが制して表彰台を獲得した。

岡本裕生(ヤマハ)は27番グリッドから1周目に23番手に浮上、その後、後退したものの、24位でチェッカーを受けた。鳥羽海渡(ホンダ)は2周目の14コーナーで転倒、すぐに再スタートし、一度ピットに戻って再びコースインすると、2周遅れの30位でチェッカーを受けた。

SSP300
SSP300(スーパースポーツ300世界選手権)のレース1は気温31度、路面温度47度のドライコンディションの下、12周で争われた。

スタートから終盤まで大きな集団での接戦のトップ争いが展開。終盤には8人のライダーがトップ集団として競り合い、最終ラップにトップに立ったカーター・トンプソン(カワサキ)が優勝した。2位にマルコ・ガッジ(ヤマハ)、3位にフリオ・ガルシア(カワサキ)が入賞。トップから7位まで約1秒差の接戦となった。

ヤマハR3
ヤマハR3 bLU cRUワールドカップのレース1は気温27度、路面温度38度のドライコンディションの下、10周で争われた。

レースは序盤から終盤まで大きな集団での接戦のトップ争いが展開されたが、最終ラップのコース終盤の14コーナーでトップ集団後方で多重クラッシュが発生。赤旗が掲示されたが、ほぼ同じタイミングでトップはコントロールラインに差し掛かっていた。

アレッサンドロ・ディ・ペルシオが優勝し、2位にアライ・アガスカ、3位にエイモン・ボカネグラが入賞。久川鉄平は中盤すぎまでトップに立つなど、最後までトップ争いに加わり4位でチェッカーを受けたが、最終ラップの10コーナーでのトラックリミットオーバーのペナルティを科され、5位入賞となった。

奥貫 翔とジーン・健人・ターナーはトップ争いの集団い加わっていたが、最終ラップの多重クラッシュで転倒し、リタイアに終わった。

SBK第6戦エミリア・ロマーニャ SBK決勝レース1 リザルト
21周

順位 ライダー トップ差
1 トプラク・ラズガットリオグル(BMW) 32分53秒702
2 ニッコロ・ブレガ(ドゥカティ) 1秒045
3 ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ) 16秒684
4 アレックス・ロウズ(ビモータ・カワサキ) 16秒824
5 アンドレア・ロカテッリ(ヤマハ) 17秒450
6 アルバロ・バウティスタ(ドゥカティ) 18秒361
7 サム・ロウズ(ドゥカティ) 21秒096
8 ヤリ・モンテッラ(ドゥカティ) 22秒770
9 イケル・レクオナ(ホンダ) 27秒236
10 スコット・レディング(ドゥカティ) 31秒445
11 チャビ・ビエルへ(ホンダ) 31秒629
12 ジョナサン・レイ(ヤマハ) 33秒044
13 ライアン・ビッカーズ(ドゥカティ) 38秒033
14 ギャレット・ガーロフ(カワサキ) 41秒314
15 ミシェル・ルーベン・リナルディ(ヤマハ) 55秒021
16 タラン・マッケンジー(ホンダ) 1分05秒935
17 ザクワン・ザイディ(ホンダ) 1分27秒347
R レミー・ガードナー(ヤマハ) 11周
R マイケル・ファン・デル・マーク(BMW) 13周
R アンドレア・イアンノーネ(ドゥカティ) 19周
R アクセル・バッサーニ(ビモータ・カワサキ) 20周
R バハティン・ソフォグル(ヤマハ) 21周
R ドミニク・エガター(ヤマハ) 21周